2012年12月3日

ユ、ユニコーン! ビスト邸にあったあのタピスリー『貴婦人と一角獣』が来春来日


機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]/0096/Sect.1 ユニコーンの日」において、バナージ・リンクスがメガラニカの居住区にあったビスト家屋敷でカーディアス・ビストに邂逅する際、屋敷の豪奢な広間に飾られてあった一角獣を描いたタピスリーは実在します。



そのタピスリーは西暦1500年に制作された6面の連作『貴婦人と一角獣』で、パリ6区にあるフランス国立クリュニー中世美術館が所蔵しています。この「貴婦人と一角獣」が1974年にメトロポリタン美術館に貸し出されて以来、史上二度目のフランス国外での公開となります。

見事な千花模様(ミルフルール)に貴婦人、一角獣、獅子を中心にさまざまな動物が描かれた大作である同作品は、「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」の五感を表現した5枚と謎に包まれた「我が唯一の望みに」の6作からなっており、今回、この6面すべてがやってきます。さらに関連する彫刻や装身具、ステンドグラスなど、所蔵館の珠玉のコレクション40点が同時に公開されます。

ジョルジュ・サンドが賛美したことで広く知られる存在となったこのタピスリーは、作者不明なのですが、この地の有力者、Jean Le Viste(ジャン・ル・ヴィスト)が娘の婚儀の祝いの品として作らせたものだそうで、不明とされる「我が唯一の望みに」は「愛」や「結婚」を意味しているとされています。

獰猛なユニコーンを大人しくさせられるのは処女だけと言われており、こうした婚礼に関したものには、純潔の証としてユニコーンが描かれたりしているのかもしれませんね。そういう意味では、抑制の効かないバナージ=ユニコーンを抑えられ、救えるのはオードリー(=ミネバ)ってことなのか。

ところで、お気づきでしょうか? 制作依頼者の名前。まだまだいろいろとありそうだなぁ。

2013年4月24日から国立新美術館(東京・六本木)、7月27日から国立国際美術館(大阪・中之島)と巡回します。