2019年11月19日

科学と芸術が向かう未来!?:『未来と芸術展 』森美術館

『未来と芸術展』は2020年3月29日まで

科学とアートが導く未来


森美術館において『未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命-人は明日どう生きるのか』がはじまった。会期は2019年11月19日から2020年3月29日まで。

これまで森美術館では「医学と芸術展」(2009〜2010年)、「宇宙と芸術展」(2016〜2017年)とアートと科学を組み合わせた独自のテーマで展覧会を企画してきた。本展はそれらの展覧会の系譜に連なるもの。これまでのふたつのテーマ展では医学と宇宙という特定のジャンルとアートとの組み合わせだったが、今回はそれらを内包しつつ、科学が導く人類にとってもっとも重要なテーマと言える「未来」をテーマに据えている。


2019年11月12日

石を積み続けて宮殿を造り上げ、娘への愛を形にした男『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』


たったひとりでつくった石積みの宮殿

郵便配達員がたったひとりで宮殿を造ったという御伽噺のような話を耳にしたことがありませんか? それは御伽噺でも作り話でもなく、フランスのリヨン郊外に実在する石積みの宮殿のことです。

郵便配達員のシュヴァルはある日、つまづいた奇妙な形の石に魅せられ、33年もの歳月をかけて、膨大な量の石を積み上げ、奇想の宮殿を造りあげます。

彼を途方もない偉業に駆り立てたのは、芸術的な欲求でも、名声のためでもありません。

2019年9月7日

アップルストア丸の内オープン前夜

東京駅に来たので、せっかくだから『アップルストア丸の内をみに行ってきた。オープンは明日9月7日だけど、今日はなにかイベントでもやってるみたい。



2019年6月5日

ミュシャがクリエイターに与えた影響って? 異色の展覧会「みんなのミュシャ展」を千葉雄大さんと山田五郎さんが応援

オフィシャルサポーターに就任した山田五郎さん(左)と千葉雄大さん(右)

2019年7月13日(土)よりBunkamuraザ・ミュージアムにおいて『みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ――線の魔術』が開催されます。

このところ、アルフォンス・ミュシャと言えば、フランスでの成功を収めたのち、故国チェコにもどって制作した大作《スラヴ叙事詩》が日本で初公開されたこともあり、晩年のミュシャに注目が集まっていました。そのこともあってか、本来高い評価を受けていたグラフィックデザイナーとしてのミュシャが忘れられがちでした。

2019年5月9日

「令和」祝う、日本美術の饗宴。特別展『美を紡ぐ 日本美術の名品』東京国立博物館

〈唐獅子図屛風〉[右隻]狩野永徳筆 安土桃山時代・16世紀(三の丸尚蔵館蔵)

文化庁、宮内庁、読売新聞社が協力して推進する「紡ぐプロジェクト」の一環として、特別展『美を紡ぐ 日本美術の名品 ー雪舟、永徳から光琳、北斎まで―』が東京国立博物館本館において開催中です。〈唐獅子図屏風〉をはじめとした皇室ゆかりの優品や、新元号「令和」の由来となる国宝や数々の重要文化財、重要美術品が出展されています。会期は6月2日(日)まで。

2019年4月28日

MUSEUM PROFILE 03:宮内庁三の丸尚蔵館/日本美術の名品を収めた、皇室ゆかりの美術館

皇居東御苑にある「宮内庁三の丸尚蔵館」

『宮内庁三の丸尚蔵館』(以下、三の丸尚蔵館)は、皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類が平成元年(1989年)6月、国に寄贈されたのを機に、これら美術品を環境の整った施設で大切に保存・管理するとともに、調査・研究を行い、併せて一般にも展示公開することを目的として、平成4年(1992年)9月に皇居東御苑内に建設され、翌年11月3日に開館しました。

2019年3月9日

ホントに駅って不便? 2020年を機に変わる駅の自由通路


駅の反対側に出るのにSuicaでスイスイ行き来できるのなら通行料を払ってもいい、とツイートしている友人がいました。まず、Suicaで通行料処理ができたら、それはそれで便利だろうな、とは思います。その点では僕も賛成です。

2019年3月3日

美術館で雛祭りと花まつり『旧竹田宮家の雛道具』『ほとけをめぐる花の美術』根津美術館


根津美術館には一足先に満開の花が咲いているようです。といっても庭に咲いているのは紅梅ぐらい。咲いているのは館内に展示されている仏画の中のようです。

2019年3月2日

美術館やギャラリーに行くのが怖くなる?『ベルベット・バズソー : 血塗られたギャラリー』NETFLIX

Velvet Buzzsaw Netflix Movie - 2019 Facebookページより
Netflixのオリジナル映画『ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー』を見ました。2014年にヒットした「ナイトクローラー」のダン・ギルロイ監督とジェイク・ギレンホール、レネ・ルッソのチームが再びタッグを組んだ作品です。「ナイトクローラー」はテレビ業界とジャーナリズムという、一般の方からすればあまりかかわりのない狭い業界を描いていたわけですが、本作の舞台は現代美術界という、考え方によってはますます狭い世界を題材に持ってきたと言えます。芸術を生み出すものではなく、芸術をメシのタネにしている評論家やギャラリストたちが、信じられない事態に巻き込まれていくサスペンスホラーです。

2019年2月28日

ポップで明るい神々:天明屋尚展「国津神」ミズマアートギャラリー


ミヅマアートギャラリーでは天明屋尚展「国津神」を開催中です。天明屋さんというと婆娑羅大名や傾奇者といった日本の歴史におけるストリート文化に通づるような表現を題材とした作品が思い浮かびますが、今回、モチーフとしたのが「国津神」。

2019年2月27日

銀座の「記憶の海」に船出する《6つの船》塩田千春:GINZA SIX


もはやGINZA SIXの定番となった吹き抜けのアート作品。ポップでアニメイテッドなニコラ・ビュフさんの作品に続く今回は、森美術館での大規模個展も控えている塩田千春さんの新作インスタレーション《6つの船》がお目見えしました。《6つの船》をテーマに全長5メートルの6隻の船が銀座の「記憶の海」に船出していく様が表現されています。

2019年2月16日

今秋、三十六歌仙が京都で百年ぶりの再会/『特別展 流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美』京都国立博物館

現時点で三十六歌仙のうち28件の断簡の展示が決定。
京博では全件の展示を目指して、現在も出展の交渉中とのこと

今秋、京都国立博物館で開催される『特別展 流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美』の記者発表会が東京国立博物館で行われました。会期は2019年10月12日(土)〜11月24日(日)。《佐竹本三十六歌仙絵》は柿本人麻呂や小野小町といった三十六人の優れた和歌の読み人「歌仙」を描いた鎌倉時代の名品。旧秋田藩主・佐竹公爵家に伝わったことから、「佐竹本」と呼ばれ、三十六歌仙絵の最高傑作とされています。

《佐竹本三十六歌仙絵》模本。東京国立博物館内の応挙館で撮影


二巻の絵巻物として伝わってきたこの作品でしたが、いまからちょうど百年前の大正8年(1919年)に一歌仙ずつに分割され、別々の所有者の手に渡り、ちりぢりになってしまいます。当時の社会情勢から佐竹家から実業家の手に渡りますが、ここから再び売りに出されます。しかし、あまりの高額に誰も手を出せず、海外流出の恐れもあったことから、経済界の重鎮で茶人・鈍翁こと益田孝さんらが発起人となり、共同で購入することになります。

2019年2月15日

山口さんならではのユニークさで能楽堂が美術館に/ 山口晃「昼ぬ修羅」:横浜能楽堂

能楽堂の客席を使ったインスタレーションと山口晃さん

日本画の手法と現代的なモチーフを用いて、ユーモアのある独自の世界観を展開して人気の現代美術家・山口晃さん。おもわぬ場所で展覧会が行われることがあって驚かされますが、今回も展覧会をここで?、という場所。

以前、山口さんが描くことの多い馬と鉄の馬(オートバイ)をテーマに、横浜にある「馬の博物館」で展覧会が行われたことがありましたが、今回は同じ横浜。馬の博物館にも近い横浜能楽堂で『横浜能楽堂特別展 山口晃「昼ぬ修羅」』展が開催されています。

椅子ごとに一組の弓が
奥の席の弓も
二階の窓にも注目

2019年2月13日

隠れた傑作!『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』[子どもの頃、怪獣博士って呼ばれてた 01]

子どもの頃からいまに至るまで「怪獣(KAIJU)」が好きです。アートが好きになったのも、もとを正せば、怪獣好きが要因のひとつです。

小学校に入る前後、僕の父は映画館の看板描きでした。そのころはよっぽどの田舎でも、繁華街をちょっと歩けば映画館があった時代でした。僕の住んでいた町にも自転車で10分やそこらに東宝系と松竹系の映画館がありました。記憶にないのですが、大映系もあったようです。

父が関係者ということもあって、招待券をもらったり、時には映写室に入って、そこから見せてもらう、なんてこともありました。「ふしぎの国のアリス」も「東海道中四谷怪談」も、映写室の窓から見た記憶があります。若大将も、ドリフも、クレイジーも映画館で見ました。もちろん、ゴジラも、ガメラも。僕にとって、クリエイティブとのファーストコンタクトは映画館でした。
そんな時代も思い起こしつつ、大好きな怪獣たちの思い出を綴ってみようと思います。もちろん、最新の怪獣たちについても書ければな、と。気まぐれで、01なんて付けたけど、いつまで続くやら。それどころか、次はいつ書くのやら。


怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアスの写真
『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』予告編より

兎にも角にも、記念すべき一回目。こういうのって、最初はやっぱり、ゴジラ、とかになるんだろうけど、気まぐれでひねくれてるので、かなり変なものからいきますね。

2019年2月12日

自然と人の業が織りなす庭の美。足立美術館の四季を捉えた映像美/NHK ニッポン印象派「美の庭の朝」

ニッポン印象派の写真
ニッポン印象派「美の庭の朝」予告より
4K放送がはじまってから、より映像美に力を入れたテレビ番組が増えているように感じます。とりわけNHKは4K放送の旗振り役として、力を入れているようです。中でもドキュメンタリー番組の映像は日を追うごとにハイクオリティなものになってきています。

そうした数あるNHKのドキュメンタリーの中に『ニッポン印象派』という番組があります。このシリーズそのものは数年前から不定期に放送されていますが、このところ4Kコンテンツとして制作されており、BSプレミアムでの放送に先駆けて4Kでの放送が行われていて、より映像美を追求したものとなっています。
ニッポン印象派の写真
ニッポン印象派「美の庭の朝」予告より

2019年2月7日

輝きと孤独、喧騒と静寂、光と影(キアロスクーロ)/『INSULA LUX 光の島 アントニ タウレ』展覧会:シャネルネクサスホール

『INSULA LUX 光の島 アントニ タウレ』展:シャネルネクサスホールの写真

アントニ・タウレさんの作品には、ただただ広く寂しげな佇まいの城の中の暗がりからのぞき見た、光まばゆい島の景色が描かれています。城の開口部には扉はなく、外の世界に大きく開かれているにも関わらず、外に出て行く気配のない視線で描かれています。

と同時にそれとは反するように外の世界への強い想いを感じさせる視線でもあります。絵のモデルとなっている島はタウレさんがアトリエを開き、1970年から暮らしているスペインのフォルメンテーラ島です。

『INSULA LUX 光の島 アントニ タウレ』展:シャネルネクサスホールの写真

『INSULA LUX 光の島 アントニ タウレ』展:シャネルネクサスホールの写真

2019年2月5日

銀座蔦屋で山口晃さんの新刊『親鸞 全挿画集』刊行記念展を開催中

山口晃展の写真

銀座蔦屋書店のアートウォールギャラリーで山口晃さんの新刊『親鸞 全挿画集』(青幻舎)刊行記念展を開催中。そういや、山口さんと言えば、放送中の大河ドラマ「いだてん」のタイトルバックに山口さんの絵が使われてますね。あれ、描き下ろしなのかな? 会期は2月24日まで。

#山口晃
#親鸞全挿画集
#いだてん
#蔦屋書店
#ginzasix

「ミュージアム」から「美術館」へ。「パナソニック 汐留ミュージアム」が『パナソニック汐留美術館』に館名を変更



あまりに唐突なので、なんで? と思ったのですが、ジョルジュ・ルオー ギャラリーとしても知られる、新橋/汐留の「パナソニック 汐留ミュージアム」が、201941日付けで、『パナソニック汐留美術館』に名称を変更すると発表がありました。

ミュージアムが美術館に変わった(というか和訳?)だけで、ロゴの印象も大きく異なるわけではないので、ますます、なんで? という感じなんですが、それでも多少の重みが増したというところでしょうか。

館名変更でどのような変化があるかは今後、注目していきたいです。

  パナソニック 汐留ミュージアム
  https://panasonic.co.jp/es/museum/

2019年1月28日

展覧会初日のスケジュールを公開します

展覧会のスケジュール

東京を中心におもに首都圏における美術館やギャラリーでの展覧会・企画展・個展などの公開初日の日程をGoogleカレンダーで公開します。



カレンダーはトップページの一番下に掲載していますので、このまま一番下までスクロールしてご覧ください。カレンダー右下にあるボタンをクリックすればご自分のGoogleカレンダーにスケジュールが反映されますので、ぜひご利用ください。



なお、スマートフォン版ではみられませんので、スマートフォン版の下部にある「ウェブバージョンを表示」からウェブバージョンを表示して、そこからご覧ください。

2019年1月26日

蜷川実花とチームラボ、玉城ティナとのフォトコラボ展。Mika Ninagawa @ teamLab Borderless:ラフォーレミュージアム原宿

会期が短く取材当日にTwitterにだけ公開したフォトエキシビション『Mika Ninagawa @ teamLab Borderless』の様子をあらためてお届けします。

昨年6月にお台場パレットタウンにオープンした「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless(チームラボ・ボーダレス)」は早くも来場者が100万人を突破。同展はこれを記念して、ラフォーレミュージアム原宿でわずか5日間だけ開催されました。

Mika Ninagawa @ teamLab Borderlessの写真
Mika Ninagawa @ teamLab Borderless
Mika Ninagawa @ teamLab Borderlessの写真
Mika Ninagawa @ teamLab Borderless

同展では写真家・映画監督の蜷川実花さんがチームラボ・ボーダレスにおいて、彼女がミューズと称える玉城ティナさんをモデルに撮り下ろした作品が公開されました。

2019年1月25日

キルトで再現する印象派。第18回東京国際キルトフェスティバル:東京ドーム

キルトって言うと、パッチワークとかカントリーな感じのおばさまの趣味の手芸、という印象しかないのですが、東京ドーム(東京ドームだよ!)で『第18回東京国際キルトフェスティバル-布と針と糸の祭典-』なるイベントをやっているというので、見てきました。


「印象派に恋して~キルトとアートの素敵な出会い~」より。
キャシー中島さんはゴーギャンが愛した南洋(タヒチ)の楽園への旅をキルトで表現

そもそも、なんで見に行く気になったかというと、もともと、いわゆる針と糸を使うチクチク系のアート(2008年に森美術館で見たアネット・メサジェあたりから)がどうにも気になっているということと、ポーラ美術館でみたピカソの「ゲルニカ」を再現したタピスリーや、京都の川島織物文化館でみた若冲をはじめとしたさまざまなモチーフのタピスリーから、なんか妙にこうした手芸的な作品が気になっていたのです。

アネット・メサジェ《残りもの(家族II)》2000年
『アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち』展:森美術館(2008年8月9日〜11月3日)より引用
そんな時に、ただのキルトならわざわざ見に行くこともなかったのだけど、キルトで印象派の作家、ゴッホ、ゴーギャン、モネ、ルノワールを再現した「印象派に恋して~キルトとアートの素敵な出会い~」という特別企画をやっていると耳にしたもので、おばさまたちの波をかき分けて見てきました。

オノ・ヨーコ作品が青い世界に変貌。『カタストロフと美術のちから』展:森美術館

森美術館に『カタストロフと美術のちから』展を再訪(会期は終了)。気に入った展覧会には二度三度と足を運ぶことがありますが、本展については、最終日近くに行ったのには理由があります。

その理由が展示の最後に出てくるオノ・ヨーコさんの作品《色を加えるペインティング(難民船)》を見るためでした。難民問題をテーマとした本作品はまっさらな状態の作品に観客が色や言葉を書き加えていく作品です。



2019年1月11日

乃木坂46、初の展覧会!総合芸術としてのアイドル/乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展:ソニーミュージック六本木ミュージアム

1月10日、六本木にオープンした「ソニーミュージック六本木ミュージアム」で開催中の『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』の内覧会が行われました。ソニーミュージックのアーティストの展覧会を行う同館の杮落としは国民的ガールグループ「乃木坂46」。内覧会にはメンバーの齋藤飛鳥さん(1期生)、堀未央奈さん(2期生)、与田祐希さん(3期生)の3人が登場しました。

展覧会では、彼女たちとともにCDジャケットやミュージックビデオなどのさまざまな作品を生み出してきた、クリエイターのみなさんとのコラボレーションの成果として、約9万点の資料・写真・衣装が勢揃い。乃木坂46の結成からの7年間の“だいたいぜんぶ”をたどることができる展覧会です。ファンはもちろんのこと、最先端の映像表現などクリエイティブに興味のある方も満足させる内容です。

乃木坂46の写真
内覧会に登壇した乃木坂46のメンバー。左から堀未央奈さん、齋藤飛鳥さん、与田祐希さん
©乃木坂46LLC

鶴太郎さんの描いたカラフルでキュートなイノシシ/片岡鶴太郎展:銀座松屋