2023年3月13日

江戸・東京の手業を現代美術が革新する:江戸東京リシンク展2023

東京くみひも 龍工房


江戸・東京の伝統産業と現代美術がコラボレーションして新たな作品を創造する。そんな画期的な取り組みとして東京都が手掛けるのが「江戸東京きらりプロジェクト」



そのコラボレーションの成果を披露する場として、2020年に目白台の旧細川侯爵邸「和敬塾」において一回目の『江戸東京リシンク展2023』が開催。その後、コロナ禍の影響で中断があったものの、2022年の旧岩崎邸庭園での開催を経て、本年2023年は特別史跡・特別名勝 小石川後楽園 において開催中です。


メインの展示は涵徳亭の邸内


会場となった小石川後楽園は江戸時代初期に水戸徳川家の江戸上屋敷内につくられた築山泉水回遊式の日本庭園、いわゆる大名庭園です。展示の多くは、涵徳亭の邸内を中心に展示されていますが、ダイナミックな園内の各所にも工夫を凝らした展示がなされており、展覧会としても見ごたえのあるものとなっています。


江戸組子 建松

江戸木版画 高橋工房

江戸切子 華硝

新江戸染 丸久商店

和太鼓 宮本卯之助商店


今回も現代美術家の舘鼻則孝さんが展覧会のディレクションを担当しており、その中の数点が舘鼻さんとコラボレーションした作品となっています。何と言っても、舘鼻さんの代表作であるヒールレスシューズを大胆にもカラフルな組紐で装飾したロングブーツは、戦災で焼失し2020年に復元した唐門とのコントラストが印象的です。


東京くみひも 龍工房と舘鼻則孝さんのコラボ作品

唐門にくみひものヒールレスシューズが映えます


園内にある水戸光圀ゆかりの徳仁堂には今回、特別に連太鼓を展示しています。この小さな和太鼓は宮本卯之助商店が手掛けたものに舘鼻さんが彩色したもので、まるで雷神の太鼓のようです。


宮本卯之助商店の和太鼓に舘鼻則孝さんが彩色

今回、特別に徳仁堂に作品が展示された


【開催概要】

展覧会名:江戸東京リシンク展2023

会期:2023年3月11日(土)~3月15日(水)

会場:特別史跡・特別名勝 小石川後楽園

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