2023年2月11日

ポップと民藝、平面と立体。相反する特性を融合した若佐慎一:『若佐慎一 個展 魚行水濁鳥飛毛落』



『若佐慎一 個展 魚行水濁鳥飛毛落』のレセプションに行ってきました。若佐慎一さんは日本の伝統画法を学び、龍や鳳凰、獅子や⻁など幻獣を題材とする大和絵に現代性を加えた作品を発表してきた美術作家です。

ポップな絵画表現と民藝的な木彫、平面と立体といった日本の不二性(物事を二分しすぎない、幽玄の体感を大事にする感覚)に焦点を絞り、テクスチャーを重視した造形が若佐さん独自の作家性と言えます。本展では新作を中心に約30点の絵画・彫刻を展示しています。







会期は2023年2月10日(金)から2月16日(木)。会場は東京・九段にあるkudan house。旧山口萬吉邸として築96年の歴史を持った建造物で、このレトロモダンな空間に若佐さんの作品の数々が展示されます。







新作には、新たな試みとして、彫刻と絵画の特性を併せ持った「Sculptural Painting」シリーズを展示しています。木材からモチーフを削り出し、これにペインティングを施し、その表面をヤスリで擦り出しています。背景を排除し、モチーフだけが描き出された作品は、展示空間にそのまま存在しているかのようです。






また群像としての肖像彫刻も展示されています。肖像彫刻はあえて荒く掘り出されており、その表情は喜怒哀楽のどれとも取れそう。まるでこちらの写し鏡のようでもあります。







その他、これまで発表してきた「招キ猫」「狛犬」などの絵画や、漆や金箔を用いた彫刻、落合陽一さんと開催した二人展で家具を制作する際に出る端材を使って制作した彫刻も展示しています。






また展示には、山梨県南アルプス市産の赤ワイン醸造にこだわるブティックワイナリー・ドメーヌヒデとのコラボレーションで、若佐さんがデザインしたラベルの原画も。






[開催概要]
タイトル:若佐慎一 個展 魚行水濁鳥飛毛落(うおゆけばみずにごりとりとべばけおつ)
会期:2023年2月10日(金)〜2月16日(木)
会場:kudan house(九段下)
入場:無料 ※下記予約サイトより要事前予約
主催:若佐慎一、kudan house
協賛:wa-syu OFFICIAL ONLINE SHOP(株式会社ジュン)、ドメーヌヒデ(株式会社ショープル)


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