12月22日に公開された役所広司主演、ヴィム・ヴェンダース監督による『PERFECT DAYS』。同作は、当初、ヴェンダース監督は日本での映画製作を短編として考えていたそうだが、来日した折、公共トイレの清潔さやサービスなど、清掃員のプロフェッショナルに感銘を受け、長篇作品として再構想したものが本作へと発展したという。
その公共トイレの舞台となったのが、日本財団が実施した渋谷区内に公共トイレを設置するプロジェクト『THE TOKYO TOILET』で、実際に渋谷区内17ヶ所に設置された世界的に活躍する16人のクリエイターが創造したユニバーサルデザインのトイレ。
デザインを手がけたのは、坂茂(建築家)、片山正通(インテリアデザイナー)、槇文彦(建築家)、安藤忠雄(建築家)、隈研吾(建築家)、伊東豊雄(建築家)、藤本壮介(建築家)といった錚々たる面々。
なかにはアップルでデザインを手がけたこともあるマーク・ニューソン(プロダクトデザイナー)も。NIGO(ファッションデザイナー)は清掃員が着用するユニフォームを、佐藤可士和(クリエイティブディレクター)は各トイレのピクトグラムも手掛けている。
トイレの設計施工は大和ハウス工業、TOTOが協力し、維持管理は日本財団・渋谷区・一般財団法人渋谷区観光協会が三者協定を結び実施している。事業費用の21億円は日本財団と発案者であるファーストリテイリング取締役の柳井康治が出資。2021年にはグッドデザイン賞を受賞している。
日本のトイレは世界から賞賛されるほど清潔さがあると言われているが、公共トイレについてはすべてがそう言える状況にはなかったし、現在進行形で改善の必要がある課題でもある。これは渋谷区のみならず、すべての地方自治体が抱える問題といえる。
本作により公共トイレのあり方があらためて注目されれば、各自治体も本腰をいれて取り組む必要があるとの認識に至るかもしれない。
もちろん、私のような建築オタクが街中の公共トイレを熱心に撮影する異様な光景となるような著名クリエイターが手掛けるものでなくとも、新しいフォーマットの公共トイレが広まれば、日本は街中の公共トイレも快適、と評価されるようになるのではないだろうか。
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