2012年3月12日

本屋なんて死ぬわけない

『「本屋」は死なない』。「新文化」の編集長だった方が、さまざまな特色のある書店主を取材したレポートのようだ。「ようだ」って、読んでないのか、とツッコミくださった方、すいません。「読んでみたい!」と思いつつも、大体内容が想像できるので、「たぶん読まないんだろうなぁ」と。

それにしても、どうしてこう、どちらかが「滅ぶ」「廃れない」の論点から脱却できないんだろう? まぁ、そういうセンセーショナルなタイトルにしないと、この本自体が売れない、もしくは注目されないんだろうけど。

電子書籍については、もうかれこれ20年以上取材してますけど、かなり早い時期に「本屋はなくならないし、紙もなくならない」と確信していました。同時に「電子書籍はこのまま進展するし、端末で読む人も増える」とも思っていました。インターネットの登場はグーテンベルグ以来のメディア変革だっていう人がたくさんいましたが、電子書籍はグーテンベルグよりもさらにさらにさかのぼる、パピルスの時代からの「紙に書かれたものを読む」という、恐らくは人類のDNAに刷り込まれたものを、変えようというわけですから、はい、そうですか、と簡単に乗り換えられるわけがないと思う。

いや、そんな事はない、と思う人(僕も含めて)は、何年もパソコンやケータイ(最近ならスマホか)に慣れ親しんだ、電子デバイスジャンキーだから、そう感じるわけで。うちの昭和一桁には到底無理。そういう人々が長生きしている以上、こんなどっちつかずの時代がまだまだ何年も続く、という事だと思います。

なお、僕は川上から川下まですべて実体験があるので、そういう事が言えるだけなので、このコメントは参考にしないでください。そういう経験や知識のない方で、最近、出版や電子書籍に興味がある人は読むといいと思いますよ。

間違いなく、本屋には、コンテンツを考えたり、売る上でのヒントがあるんですから。






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