2012年3月30日

「セザンヌーパリとプロヴァンス」展をもっと楽しむ。セザンヌの足跡をGoogle Earthで訪ねるアートツアー

パリとプロヴァンスという2つの場所に着目した展覧会「セザンヌーパリとプロヴァンス」。
国立新美術館において、会期は6月11日まで
28日(水)より国立新美術館において「セザンヌ-パリとプロヴァンス」展がはじまりました。本展は「近代絵画の父」とされるポール・セザンヌ(1839-1906年)に深く関係するパリとプロヴァンスという2つの場所に着目した新しい視点からの展覧会です。セザンヌは、生誕地である南仏プロヴァンスのエクス=アン=プロヴァンスと新しい絵画を確立したパリを、20回以上も行き来していました。2つの地はセザンヌの創作活動に決定的な役割を果たしたと考えられており、本展ではセザンヌの芸術的創造の軌跡を、南北の対比から捉えなおし、新たな視座で楽しむ事ができます。


左から「四季 夏」(1860-61年頃)、「四季 冬」(1860-61年頃)、「四季 春」(1861年頃)、「四季 秋」(1861年頃)。
いずれもパリ市立プティ・パレ美術館 所蔵
左:「マルヌの川岸」(1888年頃)ニュー・サウス・ウェールズ美術館 所蔵
右:「北フランスの風景」(1885年頃)鹿児島市立美術館 所蔵
右:「トロネの道とサント=ヴィクトワール山」(1896-08年頃)エルミタージュ美術館 所蔵
左:「藁飾りの壷、砂糖壷とりんご」(1890-93年頃)オランジュリー美術館 所蔵
右:「りんごとオレンジ」(1899年頃)オルセー美術館 所蔵
展覧会の最後のコーナーに再現されたセザンヌのアトリエ


同展の公式サイトでは、展覧会と同じく、パリとプロヴァンス、2つの場所にフォーカスしたスペシャルコンテンツ「GoogleEarthでめぐるセザンヌゆかりの地」を公開しています。セザンヌがその生涯でパリとプロヴァンスを20回以上往復したという足跡をたどるもので、Google Earthの機能を使って、ひとときのバーチャルアートツアーが楽しめるものとなっており、本展を観に行く前でも、観た後でもそれぞれの楽しさや発見のある楽しいコンテンツです。

ツアーはセザンヌ生誕の地、エクス=アン=プロヴァンスの生家からはじまります。よく泳いだ故郷の川、常連だったカフェ・デ・ドゥ・ギャルソン、連作《四季》を残したジャス・ド・ブッファンの屋敷にも立ち寄ります。そして、絵を学びにいったパリでは、模写をしたルーブル美術館、ウジェーヌ・ドラクロワの作品に出会って感銘を受けたリュクサンブール美術館、いくつかの静物画を描き上げたアパルトマンのあるウエスト通りも散策します。さらに何度も訪れた南仏マルセイユ湾、カミーユ・ピサロと制作を共にしたパリ近郊のポントワーズ、そして終の住処となったサント=ヴィクトワール山を望むレ・ローブのアトリエとセザンヌの足跡をたどります。

このコンテンツを見るには、お使いのブラウザでGoogle Earthプラグインをインストールするだけでご覧になれます。Google Earthの機能を楽しむ事もできますので、自動再生で観た後は自分で停止してみて、Google Earthの機能でコンテンツを楽しむのも一興でしょう。なお、パソコンの仕様によってはGoogle Earthでのムービーが十分に再現されない事がありますので、その場合はFlash版をご覧になれます。

以下、「GoogleEarthでめぐるセザンヌゆかりの地」のダイジェストです。


Google Earthを使ったユニークなアートツアー
左下のスタートボタンをクリックするとスタートします。再生、停止もできます
ツアーはセザンヌの生誕地・エクス=アン=プロヴァンスからスタートします
セザンヌの生家の前にも簡単に行けます
ジャス・ド・ブッファンの屋敷の大広間に装飾画として制作した連作《四季》
セザンヌは1861年にはじめてパリに訪れ、その後パリとプロヴァンスを20回以上行き来しました
パリの街並を再現。本当に旅をしている気分になれるのはGoogle Earthならでは
模写をしていたルーブル美術館。場所を表すアイコンはセザンヌらしくリンゴが使われています
いくつかの静物画はウエスト通りのアパルトマンで完成したと言われています
何度も訪れたというマルセイユ湾へも行きます
セザンヌは1880年代後半からサント=ヴィクトワール山を繰り返し描きました
終の住処となったレ・ローブのアトリエ
最後にサント=ヴィクトワール山の山容を映し出して終わります

[展覧会情報]
展覧会名:国立新美術館開館5周年「セザンヌ―パリとプロヴァンス」展
会期  :2012年3月28日(水)〜 6月11日(月)
休館日 :毎週火曜日(ただし5月1日は開館)
開館時間:10:00 〜 18:00(金曜日は20:00まで)、入場は閉館の30分前まで
会場  :国立新美術館 企画展示室1E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

交通アクセス
◎東京メトロ千代田線乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
◎都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口 徒歩約4分
◎東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口 徒歩約5分

主催  :国立新美術館、日本経済新聞社
後援  :フランス大使館
協賛  :日本電気株式会社、花王株式会社、キヤノン株式会社、株式会社損害保険ジャパン、
ダイキン工業株式会社、大日本印刷株式会社、トヨタ自動車株式会社、
株式会社三井住友銀行、三井物産株式会社(五十音順)
特別協力:オルセー美術館、パリ市立プティ・パレ美術館
協力  :エールフランス航空、日本航空
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)


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