2020年9月11日

『第33回東京国際映画祭』クロージング作品に『HOKUSAI』が決定!

©2020 HOKUSAI MOVIE


Covid19禍の影響からか、映画館に足を向ける方が少なくなっていますが、なかには受け入れられ、順調に客足を伸ばしている作品も見受けられるようになってきました。
それでも「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020」(会期:2020年9月26日~10月4日)のようにオンラインでの開催を決めた映画祭や、なかには延期・中止の映画祭もあります。致し方ない状況とは言え、映画館で映画を楽しむ、という当たり前のことができないのは寂しい限りです。

そうした中、国内における映画祭の本命と言える「東京国際映画祭」は、映画館をリアルな会場として開催することを8月に表明しました。そしてこの度、『第33回東京国際映画祭』のクロージング作品に『HOKUSAI』が決定しました。



©2020 HOKUSAI MOVIE


『HOKUSAI』はそのタイトルどおり、世界に誇る日本の天才絵師、葛飾北斎がその才能を開花させ、あの名画を世に生み出す、アーティストとしての生き様を描いたものです。『HOKUSAI』は本来は2020年5月の公開を予定していましたが、Covid19禍の影響により、公開が来年2021年に延期になっており、東京国際映画祭が初お披露目となります。


北斎を演じるのは青年期を柳楽優弥、老年期をアートファンにはなにかと馴染みのある田中泯。北斎を人気絵師に導く蔦屋重三郎に阿部寛、北斎の盟友・戯作家の柳亭種彦に永山瑛太。監督は「探偵はBARにいる」や「劇場版 相棒」といったシリーズを手掛けている橋本一。脚本の河原れんは本編で北斎の娘、お栄(葛飾応為)も演じる


本年2020年は葛飾北斎生誕260年。またオリンピック・パラリンピックの開催もあり、実に多くの北斎関連の企画展が予定され、そのいくつかは現在開催中です。本来であれば、北斎を筆頭に日本のさまざまな芸術や文化を海外の方に知っていただく絶好の機会となっていたはずでした。しかし御存知の通り、すべての社会の歯車が止まり、ぎこちなく動き出しはじめたばかり。


それでも、細々ながらも展覧会を開催し、そして、映画祭も開かれる。そこのメインイベントのひとつとして、北斎が注目されることで、海外に日本の芸術・文化を知っていただくことができるのではないかと期待しています。


「第33回東京国際映画祭」は「映画館で映画を観る喜び」を伝えるべく映画館でのフィジカルな上映を実施します。アートは作者の息遣いを感じるには、展覧会の会場に足を運び、作品を目の当たりにしなければ伝わりません。映画もまたスクリーンを通じ、作品と観客が作り出す空間(シアター)にいなければ、作品の良さを100%受け取ることは難しいでしょう。そうした意味では「HOKUSAI」の公開は同祭を主旨にぴったりの選択であり、大いに盛り上げてくれそうです。


なお、オープニング作品は森山未來が崖っぷちボクサーを演じる『アンダードッグ』です。JapanNow!の特集上映は深田晃司監督です。今後、発表される特別招待作品などにも期待したいです。


©2020「アンダードッグ」製作委員会

#TIFF2020

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