第35回東京国際映画祭コンペティション部門に出品、上映された『エゴイスト』を一足先に観ました。劇場公開は2023年2月10日とのことなので、もう少し先になります。鈴木亮平さんと宮沢氷魚さんのイケメン二人の仲良さそうなツーショットにどんな作品なんだろうと思いつつ、鈴木さんのヘアスタイル、宮沢さんの引き締まったはだけた胸など、勘がいい方ならピンときたかもしれません。そう、本作はこのふたりのイケメンのラブストーリーです。
※本記事は2022年11月26日に公開しましたが、本作品の公開時に再見し、2023年2月13日に一部加筆しました。
ファッション誌の売れっ子編集者としておしゃれな世界で仕事をしている浩輔(演:鈴木亮平)。誰もが羨むような自由で裕福な生活を送る彼にも満たされない現実があった。早くに母を失い、ゲイである自分を隠しながら、田舎の港町での父と二人きりの息苦しい生活から逃げ出し、都会に出てきていた。
そんなある時、浩輔は爽やかなイケメンのパーソナルトレーナー龍太(演:宮沢氷魚)と出会う。いつしか惹かれ合い、激しく求め会った2人は、満ち足りた幸せな関係を続けていく。そうした中、龍太がシングルマザーである母・妙子(演:阿川佐和子)を支えながら暮らしていることを知った浩輔は、彼らの生活を支援するようになる。
いつまでも幸せな関係が続くように思えたある日、残酷な運命が三人に…。
原作は名コラムニスト、高山真の自伝的小説『エゴイスト』。監督は『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』『Pure Japanese』など様々な境界線を問う作品を撮ってきた松永大司。松永の友人で性同一障害の現代美術作家であるピュ〜ぴるを撮ったドキュメンタリー『ピュ〜ぴる』から10年。「次は同性愛者である主人公をしっかりと描きたいと思っていた」という松永監督の思いが結実したのが本作と言えます。まさに彼だからこそ、この性的マイノリティのリアルを撮れたのだと理解できます。
原作は名コラムニスト、高山真の自伝的小説『エゴイスト』。監督は『トイレのピエタ』『ハナレイ・ベイ』『Pure Japanese』など様々な境界線を問う作品を撮ってきた松永大司。松永の友人で性同一障害の現代美術作家であるピュ〜ぴるを撮ったドキュメンタリー『ピュ〜ぴる』から10年。「次は同性愛者である主人公をしっかりと描きたいと思っていた」という松永監督の思いが結実したのが本作と言えます。まさに彼だからこそ、この性的マイノリティのリアルを撮れたのだと理解できます。
松永監督のリサーチ力と想像力に特筆すべきものがあります。なんといっても驚いたのが映像のリアリティ。浩輔と龍太のふたりの絡みは、ノンケの僕でもちょっとドキドキしてしまうほどの濃密さで、ふたりには愛が存在するんだな、と感じさせるほど。
浩輔の仕事場や部屋の描き方がリアル。経済的に余裕があって、ゲイはクリエイティブ(という幻想)を表すかのように、部屋には現代美術の作品(実際に活躍中の人気画家・高山夏希さんの作品)が飾られています。また、ゲイ仲間たちと楽しくやっているシーンでは実際のゲイの方々を登場させたり、ゲイからの人気が高いちあきなおみさんの「夜へ急ぐ人」を1人熱唱する姿を描いたりするなど、いちいちゲイ、あ、違った「芸」が細かい。
浩輔を演じた鈴木亮平さんのゲイぶりは驚くほどの演技で、鈴木さんを他の作品やバラエティで見かけると、「ああ、この人は実生活ではゲイなんだよね」と錯覚してしまうほど。よくよく考えてみれば、鈴木さんと言えば『HK 変態仮面』や『孤狼の血 LEVEL2』など、まさに怪演と呼ぶにふさわしい、役を飲み込んで変貌してしまう役者。彼を主演に据えたのが本作の成功の鍵だったと言えるだろうと思います。
タチの浩輔を受け入れるネコの龍太(映像の中で見ただけなので違うかも知れませんが)を演じた宮沢氷魚さんは、まさに朝ドラ「ちむどんどん」で主人公を支える優しい夫を演じていたばかりなので、もう頭の中がこんがらがりまくりw その後の浩輔の人生にも影響する人物である龍太の母・妙子を演じた阿川佐和子の抑えたナチュラルな演技に「あれ?この人ってもともと役者だっけ?」と思ってしまうほどの好演にちょっと驚いてしまいました。
龍太と出会って、愛する存在を得た浩輔は、龍太やその母・妙子をなんの躊躇もなく支えていきます。その姿は無償の愛をもっての行動だと理解はできますが、実はそこには経済的な格差から生まれた “与えたい” 側の意識していないエゴが見え隠れしていると感じました。
恋愛関係において、何らかの利益が存在してしまっては、無償の愛を得ることはできないものです(しかし、まったく損得のない恋愛関係が存在し得ないのも現実)。もしかすると龍太は実際に愛を感じていたとしても、浩輔との関係を続けることで、生活や将来の安定を得られる、とどこかに思っていたのかもしれません。だからこそ、「悲劇」によって龍太との関係を絶たれてしまった浩輔は、龍太や妙子を結果的には追い詰めてしまっていたことに気づき、その後の行動に出たのかもしれないと。
しかし、愛を得られなくなってしまった浩輔からの龍太の母・妙子への申し出には、ヒューマニズム的な彼の感情とともに、僕にはどこか龍太への愛の代償をその母に求めてしまっているのではないかと感じました。松永監督が新しい家族像を描こうとはしているのを理解できたものの、どこまでいっても、消せない、隠せないエゴがついて回る人間の深い業があることを強く思いました。
愛とはなんだろう? 愛とはやはり究極のエゴなんだろうか? 今回、試写の後に11月に記事を掲載しましたが、2月の本公開で再見し、加筆修正しました。またいつか再見し、思いを新たにし、加筆修正するのかもしれません。
【作品情報】
タイトル:『エゴイスト』
原作:高山真「エゴイスト」(小学館刊)
監督・脚木:松永大司
出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、中村優子、和田庵、ドリアン・ロロブリジーダ、柄本明、阿川佐和子
製作:「エゴイスト」製作委員会(東京テアトル/日活/ライツキュープ/ROBOT)
©2023 高山真・小学館「エゴイスト」製作委員会
公式サイト https://egoist-movie.com
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