Googleの新しい検索機能を発表する記者発表会が サービスイン当日の11月29日に渋谷ヒカリエホールで行われました。 |
ふだんのGoogleなら記者発表は六本木ヒルズにあるグーグル株式会社社内で行うところですが、今回、新しい検索機能を披露する場所として選ばれたのは、渋谷ヒカリエ9Fにあるヒカリエホール。昨年オープンしてから、ここではファッションイベントなど、通常のホールとは一線を画す、言って見ればおしゃれなスペースという事になります。この場所で行う必要があったのは、発表会で披露された機能紹介の方法によるものが大いにあったようです。
新しい検索機能のキャンペーンテーマは「Search Your Winter」 |
こうしたサービスや機能を説明するためにIT関連会社が発表会で重視するのは技術的な説明やデモですが、今回、Googleが記者発表会でまず最初に行ったのは違っていました。
まず、新しくなった「音声検索」(Android 4.1、iOS 6.0)と天気予報や交通情報などその時に欲しい情報を提供する「Google Now」(Android 4.1 以上)について、同社製品開発本部長の徳生健太郎さんがプレゼンテーションの画面が追いつかないほどに足早にざっくり説明。
説明を終えると、プレゼンテーション・ステージから隣に設えられたキッチンのセットに移動。徳生さんみずからGoogleのロゴ入りブラックエプロンをし、クリスマスシーズンらしく、ブッシュ・ド・ノエルのつくりかたを音声で検索。キッチンシーンの後はカップルで箱根にドライブ、最後はGoogle Nowをパリ旅行で活用するシーンを披露しました。手が濡れていたり、運転で手がふさがっていたりするシーンでの音声検索はとても便利に見えました。
上手にできたブッシュ・ド・ノエルに間違えて小麦粉を振りかけてしまい、 代わりを注文するために近くのケーキショップを検索。うまく検索できなかったのはご愛嬌 |
音声検索で箱根へドライブデート。レストランや観光スポット、気になるアーティストまで検索 |
続いて、Google Nowがパリ旅行をサポート |
たしかにこれだけのセットをグーグル社内に設置して行うのはかなり無理があるので、こうした場所での開催になったのは想像に難くありません。ではエンドユーザーを対象としているわけでもない、記者発表でなぜここまでエンターテインメント要素の強いデモを行う必要があったのか?
それは、音声検索を “見える” ものにする必要があったからです。技術的な説明だけでは伝わりにくい音声検索というサービスを、利用シーンを見せる事で視覚化し、利用シーンを想定した記事でより読者の理解度が深まる事をねらったわけですね。
音声検索の視覚化は記者が実際に体験するデモにも現れていました。まずは何と言っても、拡声器に向かって検索ワードを発声する事で、検索を行うデモブースがユニークでした。この方法だと、普通にスマートフォンを使って音声検索するより、音声入力がしにくかったり、精度は落ちるでしょうし、デモとしては実効性にやや難ありのはずですが、それ以上に視覚的だったり、体験を重視する事で、より理解しやすく親しみやすい機能としてイメージできたように思います。
拡声器に向かって検索ワードを入力? 大声コンテストに音声検索を導入したら面白いかも |
検索ワードを書き込んだ吹き出しボードを壁一面に掲出。 とっさに検索ワードが浮かばなくてもここにあるワードを入力すればOK |
また、音声検索のワードから導き出されたレシピに則って、マカロンやピンチョスといった軽食も用意されていました。圧巻だったのは音声検索のイメージになっているマイクアイコンを遇った巨大なケーキ! こうした軽食が出てくるのは、お昼時に行われる記者発表ではそれほど珍しい事ではないのですが、出てきた料理にまで発表の内容がこめられている事はそうはありません。
さらに発表会終了後、渡された資料の中には音声検索やChromeのアイコンがデザインされた、いわゆる金太郎飴がおみやげとして入っていました。おみやげにまで気を使うのは気の利いた企業ならどこでもやっている事ですが、ここまで発表内容にこだわった演出に、思わずグーグル広報チームに関心してしまいました。
音声検索のマイク・アイコンがドドーン。となりにある牡蠣ののったお皿と比べてみてください |
マイク・アイコンとGoogleの「g」をデザインしたカラフルなマカロン すべての料理に音声検索のワードが添えられていました |
グーグル飴ちゃんがおみや |
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