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2020年7月17日

水に入るミュージアム「チームラボプラネッツTOKYO」にパブリックアートがお目見え:teamlab☆Planets TOKYO DMM

《空から降り注ぐ憑依する滝》
傾いて見えますが、ピサの斜塔ではありません。広角レンズで撮影しました


チームラボが手掛けた「チームラボプラネッツ TOKYO」(東京・豊洲)に新たな作品として、パブリックアート《空から降り注ぐ憑依する滝》が2020年7月16日(木)に登場しました。

表の通りからも、ゆりかもめの新豊洲駅からも見ることができる屋外作品で、10メートルはあるかと思われる高さに滝口があり、空から出し抜けに水が迸り、降り注いでいるもの。もちろん滝は映像ですが、遠目には実際に滝があるように見えます。


2020年3月24日

上野駅に新しい玄関!JR上野駅公園口に新改札がお目見え



JR上野駅に待望の新「公園改札」


2020年3月20日に供用開始されたJR上野駅の新しい「公園改札」を見てきました。新しい改札は出ると道路を渡ることなく公園内に進めるようになりました。

2019年1月11日

乃木坂46、初の展覧会!総合芸術としてのアイドル/乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展:ソニーミュージック六本木ミュージアム

1月10日、六本木にオープンした「ソニーミュージック六本木ミュージアム」で開催中の『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』の内覧会が行われました。ソニーミュージックのアーティストの展覧会を行う同館の杮落としは国民的ガールグループ「乃木坂46」。内覧会にはメンバーの齋藤飛鳥さん(1期生)、堀未央奈さん(2期生)、与田祐希さん(3期生)の3人が登場しました。

展覧会では、彼女たちとともにCDジャケットやミュージックビデオなどのさまざまな作品を生み出してきた、クリエイターのみなさんとのコラボレーションの成果として、約9万点の資料・写真・衣装が勢揃い。乃木坂46の結成からの7年間の“だいたいぜんぶ”をたどることができる展覧会です。ファンはもちろんのこと、最先端の映像表現などクリエイティブに興味のある方も満足させる内容です。

乃木坂46の写真
内覧会に登壇した乃木坂46のメンバー。左から堀未央奈さん、齋藤飛鳥さん、与田祐希さん
©乃木坂46LLC

2018年12月1日

自然に溶け込むデジタルアート。『チームラボ:森と湖の光の祭』:メッツァビレッジ フォトレポート 02

チームラボ 飯能の写真
呼応する、たちつづけるものたちと森 / Resisting and Resonating Ovoids and Forest
『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
呼応する、たちつづけるものたちと森 / Resisting and Resonating Ovoids and Forest『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
呼応する、たちつづけるものたちと森 / Resisting and Resonating Ovoids and Forest『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
メッツァビレッジ
チームラボ 飯能の写真
浮遊する、呼応する球体 / Floating, Resonating Spheres『チームラボ:森と湖の光の祭 / teamLab: Digitized Lakeside and Forest』より
チームラボ 飯能の写真
メッツァビレッジ

フォトレポート01に戻る

#teamlab
#metsavillage
#mediaart
#digitalart
#hanno

  『チームラボ:森と湖の光の祭』
  会期:2018年12月1日(土)〜2019年3月3日(日)
  会場:埼玉・飯能 メッツァビレッジ
  チームラボ公式サイト https://www.teamlab.art/jp/e/metsavillage/
  メッツァ公式サイト https://metsa-hanno.com

【関連記事】






『チームラボ:森と湖の光の祭』のプレス内覧会に行ってきました。一周2キロある宮沢湖を、さまざまな形のチームラボボールを使った光のインスタレーションが取り囲んでいます。 エントランスの正面対岸の湖面には、まるでニョロニョロのような縦長の形をした作品が設置されていて印象的。小高い丘になった場所には密集して設置されています。 埼玉県ではありますが、やはり都内よりは気温が低いようで、とりわけ夜のみのオープンとなるため、しっかり防寒しつつも、丘に登るにはスニーカーなどが最適なほどの運動量となるので、動きやすさも考慮された方がよいかと思います。 #teamlab #metsavillage #mediaart #digitalart #hanno
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2018年9月28日

『とらや赤坂店』が10月1日にリニューアルオープン

10月1日にリニューアルオープンする『とらや赤坂店』のお披露目におじゃましてきました。建物、内装の設計は東京駅店や御殿場店も手掛けている内藤廣さん。吉野の檜のいい香り、木のぬくもりが感じられる、素晴らしい店舗です。

店舗構成は1階はエントランスとご予約品のお渡しなど、地下1階はギャラリー、2階は販売、3階には御用場(製造場)と菓寮となっています。

とらや赤坂店の新店舗のエントランス。明るくモダンな雰囲気に生まれ変わりました。

以前の店舗は学生だった時分にはじめてうかがいましたが、その時はとても敷居が高い感じがして、入ってすぐにそそくさと出てきてしまった記憶があります。その後は厚かましく、利用させていただきましたが、2015年に休業となった時は寂しさもありました。

今回、他の店舗も手がけられている内藤廣さんの手により、あたたかくて、モダンで、それでいて歴史と伝統も忘れていない店構えに思わずうなりました。

虎屋赤坂店2階の売店。まるでギャラリーのようなディスプレイ。大きな虎屋の紋は旧店舗で使っていたものとのこと。
リニューアルオープン記念で10月1日より新発売となる小型羊羹『新栗』。
「とらやの羊羹デザイン展」(B1Fギャラリー)より。ギャラリーの壁面には、大正七年の菓子見本帳に描かれた羊羹のデザイン画が。

「とらやの羊羹デザイン展」(B1Fギャラリー)より。羊羹を練る大きな大きな釜とえんまと呼ばれる大きな杓文字。とっても重いそうです。

「とらやの羊羹デザイン展」(B1Fギャラリー)より。ある羊羹の名称から紡ぎ出されたエピソードが味わいがあって、思わずうなってしまいます。

3階の御用場(製造場)が公開されていて「残月」をつくっていました。左端の亀の形をしたものは職人さんの遊び心。
3階の虎屋菓寮の内装。落ち着いた雰囲気でディナーをと言いたいところですが、ここは菓寮なので、あくまでお茶。
虎屋菓寮でお汁粉をいただきました。当然のことながら絶品。
おみやげに赤坂店限定の栗入羊羹をいただきました。パッケージのイラストは内藤廣さんによるものです。
※2018年 10月1日(月)にリニューアルオープンいたします。
【店舗情報】
とらや赤坂店(直営店)
住所:東京都港区赤坂4-9-22
営業時間:
<売場> 8:30〜19:00(平日)、9:30〜18:00(土日祝)
<虎屋菓寮> 11:00〜18:30(平日)、11:00〜17:30(土日祝)※ランチタイム 11:30〜14:30
<ギャラリー> 10:00〜17:30(イベントによっては変更)
休業日: 毎月6日(12月を除く)※2018年10月6日は営業
電車でのアクセス: 東京メトロ丸の内線、銀座線「赤坂見附」駅A出口より徒歩7分
駐車場: 9台
公式サイト:<https://www.toraya-group.co.jp>

【展覧会情報】
第1回企画展「とらやの羊羹デザイン展」
会期:2018年 10月1日(月)〜12月30日(日)※11月6日(火)は休み
会場:虎屋 赤坂ギャラリー(とらや 赤坂店 地下1階)
※入場無料

2013年12月3日

音声検索を “見せた” Googleの記者発表会

11月29日、Googleが新しい検索機能として音声検索の提供をはじめました。アップルのSiriをはじめ先行する音声検索サービスが多数ありますが、Googleの音声検索の使い勝手は?というネタはすでにたくさんのニュースサイトやGoogleの技術やサービスを追っかけてる専門家のみなさんにお任せするとして、今回の発表、僕はちょっと違った視点で見てみたいと思います。


Googleの新しい検索機能を発表する記者発表会が
サービスイン当日の11月29日に渋谷ヒカリエホールで行われました。

ふだんのGoogleなら記者発表は六本木ヒルズにあるグーグル株式会社社内で行うところですが、今回、新しい検索機能を披露する場所として選ばれたのは、渋谷ヒカリエ9Fにあるヒカリエホール。昨年オープンしてから、ここではファッションイベントなど、通常のホールとは一線を画す、言って見ればおしゃれなスペースという事になります。この場所で行う必要があったのは、発表会で披露された機能紹介の方法によるものが大いにあったようです。


新しい検索機能のキャンペーンテーマは「Search Your Winter」

こうしたサービスや機能を説明するためにIT関連会社が発表会で重視するのは技術的な説明やデモですが、今回、Googleが記者発表会でまず最初に行ったのは違っていました。

まず、新しくなった「音声検索」(Android 4.1、iOS 6.0)と天気予報や交通情報などその時に欲しい情報を提供する「Google Now」(Android 4.1 以上)について、同社製品開発本部長の徳生健太郎さんがプレゼンテーションの画面が追いつかないほどに足早にざっくり説明。

説明を終えると、プレゼンテーション・ステージから隣に設えられたキッチンのセットに移動。徳生さんみずからGoogleのロゴ入りブラックエプロンをし、クリスマスシーズンらしく、ブッシュ・ド・ノエルのつくりかたを音声で検索。キッチンシーンの後はカップルで箱根にドライブ、最後はGoogle Nowをパリ旅行で活用するシーンを披露しました。手が濡れていたり、運転で手がふさがっていたりするシーンでの音声検索はとても便利に見えました。


上手にできたブッシュ・ド・ノエルに間違えて小麦粉を振りかけてしまい、
代わりを注文するために近くのケーキショップを検索。うまく検索できなかったのはご愛嬌

音声検索で箱根へドライブデート。レストランや観光スポット、気になるアーティストまで検索

続いて、Google Nowがパリ旅行をサポート

たしかにこれだけのセットをグーグル社内に設置して行うのはかなり無理があるので、こうした場所での開催になったのは想像に難くありません。ではエンドユーザーを対象としているわけでもない、記者発表でなぜここまでエンターテインメント要素の強いデモを行う必要があったのか?

それは、音声検索を “見える” ものにする必要があったからです。技術的な説明だけでは伝わりにくい音声検索というサービスを、利用シーンを見せる事で視覚化し、利用シーンを想定した記事でより読者の理解度が深まる事をねらったわけですね。

音声検索の視覚化は記者が実際に体験するデモにも現れていました。まずは何と言っても、拡声器に向かって検索ワードを発声する事で、検索を行うデモブースがユニークでした。この方法だと、普通にスマートフォンを使って音声検索するより、音声入力がしにくかったり、精度は落ちるでしょうし、デモとしては実効性にやや難ありのはずですが、それ以上に視覚的だったり、体験を重視する事で、より理解しやすく親しみやすい機能としてイメージできたように思います。


拡声器に向かって検索ワードを入力? 大声コンテストに音声検索を導入したら面白いかも

検索ワードを書き込んだ吹き出しボードを壁一面に掲出。
とっさに検索ワードが浮かばなくてもここにあるワードを入力すればOK

また、音声検索のワードから導き出されたレシピに則って、マカロンやピンチョスといった軽食も用意されていました。圧巻だったのは音声検索のイメージになっているマイクアイコンを遇った巨大なケーキ! こうした軽食が出てくるのは、お昼時に行われる記者発表ではそれほど珍しい事ではないのですが、出てきた料理にまで発表の内容がこめられている事はそうはありません。

さらに発表会終了後、渡された資料の中には音声検索やChromeのアイコンがデザインされた、いわゆる金太郎飴がおみやげとして入っていました。おみやげにまで気を使うのは気の利いた企業ならどこでもやっている事ですが、ここまで発表内容にこだわった演出に、思わずグーグル広報チームに関心してしまいました。


音声検索のマイク・アイコンがドドーン。となりにある牡蠣ののったお皿と比べてみてください

マイク・アイコンとGoogleの「g」をデザインしたカラフルなマカロン
すべての料理に音声検索のワードが添えられていました

グーグル飴ちゃんがおみや


11月29日から提供が開始されたグーグルの音声検索では、これまで提供していた音声検索と大きく違うのは「話し言葉で検索する点と、音声で返答するという点」との事。動作環境はAndroid 4.1、iOS 6.0、パソコンのChromeブラウザ。


iOSのchromeブラウザの入力画面に表示された音声検索のリンク(左)と表示された音声入力画面(右)。
音声がうまく認識されなかった場合はマイク・アイコンをタップすれば最初からやり直せます

2013年11月26日

MUSEUM PROFILE 01 : 群馬県立館林美術館

群馬県立館林美術館を南西側のアプローチからのぞむ。中央のレンガ色の建物は展示室1

群馬県立館林美術館は群馬県の第2の美術館として2001年10月26日に開館しました。館林市郊外の白鳥の飛来地として知られる多々良沼近くの水耕田跡地で、美術館裏手にあたる西側には多々良沼に注ぐ多々良川が流れる場所に位置する自然豊かな美術館です。


美術館裏手の多々良川に白鳥の姿が

美術館南側、多々良沼方向に広がる田園

3つの展示室、講堂などを収めた本館がレンガ色の三日月型をした展示室1を取り囲むように弧を描いて建ち、展示室1は広大な芝生に向けて開口した窓から自然光が気持ちよく入り込む印象的な空間です。同館の設計は第一工房(代表:高橋靗一)が担当し、2004年に第17回村野藤吾賞を受賞しています。

2009年に開催された企画展示「エコ&アート-アートを通して地球環境を考える-近くから遠くへ」で日比野克彦さんが制作した「DNA PLAIN」は広大な芝生広場と展示室1の特徴を大いに活かした大変印象深い展示でした。芝生広場から連続する形で来場者が植えた(貼り付けた)色紙の草原が展示室1に広がり、その延長の壁面には岐阜県美術館で長良川をモチーフに同様の手法で制作された「DNA RIVER」(2006年)があり、展示室内に広大な自然が広がっていました。

同展は非常に暑い館林の夏を少しでも涼しくという発想から、企画された展覧会でした。同館では2005年に同様に夏をテーマにした「夏の蜃気楼 自然をうつしだす現代の作家たち」展が開催されており、いまだに僕の中では好きな企画展の10本のうちのひとつになっています。


間近で見ると思いのほかダイナミックなフォルムの展示室1
芝生に面した窓が特徴的な展示室1

「DNA PLAIN」日比野克彦(2009)

敷地内には同館が「シロクマ」をはじめとした作品を収集しているフランス人彫刻家、フランソワ・ポンポンさんのアトリエを再現した別館があります。敷地内北側に林が設けられ、その林の中に立つ別館の佇まいはまるでフランスの田舎に迷い込んだようです。同館ではポンポンさんの代表作である動物彫刻を多数収蔵していますが、収蔵後に作家の死後に鋳造されたものであることがわかり、作家本人が死後鋳造を作品として認めない遺言を残している事から、公開できない残念な状況になっています。個人的には作家未承認のままの限定的なものでも構わないので、公開を期待しています。


『シロクマ』フランソワ・ポンポン

ブルゴーニュのワイン農家を思い起こさせるような別館。館内にはフランソワ・ポンポンのアトリエが再現されている


本館の弧の部分にはミュージアムショップやハッシュドビーフが評判のレストラン イル・コルネットがあります。設計は第一工房(代表:高橋靗一)で2004年に第17回村野藤吾賞を受賞しています。また、同館東側の道路沿いには館林市出身の彫刻家・藤野天光さんの作品をはじめ、彫刻作品38点が約2キロメートルにわたって屋外展示された「彫刻の小径」があります。


水盤を横切って隣接のレストランへ

同館へのアクセスは都内からなら東武鉄道の特急りょうもうで、浅草(北千住経由)から館林の所要時間は約60分です。渋谷・新宿方面からJR湘南新宿ラインを利用した場合、久喜で東武鉄道に乗換て約30分です。館林駅から美術館は巡回バスがありますが、本数が少ないので、タクシー(10分ほど)が便利です。また、天気がよければ、館林駅の隣、多々良駅から歩いてもいいでしょう。20分強とちょっと歩きますが、多々良川に沿って歩いて美術館に入って行くのはなかなか素敵な体験です。ただし、途中に休める場所はうどん屋さんぐらいしかないので要注意です。


東側駐車場より見た芝生広場美術館

2014年1月13日まで群馬県とゆかりのある作家・山口晃さんの個展『山口晃展 画業(ほぼ)総覧 お絵描きから現在まで』を開催中

『山口晃展』展示のようす

『山口晃展』展示のようす


[開館時間]
9:30〜17:00(入館は16:30まで)

[休館日]
毎週月曜日(祝日・振替休の場合はその翌日。ただし、4月29日から5月5日までの間および8月15日を含む週は休館しません)、年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)。

[問い合わせ]
〒374-0076  群馬県館林市日向町2003
TEL 0276-72-8188(代表)FAX 0276-72-8338

        



2013年8月27日

食とアートの「東北レストラン鉄道」


JR東日本の『TOHOKU EMOTION』ってプロジェクト、なんだか知れば知るほど、スゴい。ってか、こういうのをやりたいと思ってます。食とアートと旅って、僕の好きな要素が全部詰まってます。

TOHOKU EMOTIONは、東北の伝統工芸をインテリアのモチーフとした特別仕立てのレストラン列車です。タネ車はキハ110系の3両編成で、東北各地のローカル路線で活躍している気動車です。車内はレストランをそのまま再現したような作りで、1号車はコンパートメント個室、2号車はライブキッチン、3号車はオープンダイニングという構成です。




この特別な空間から、八戸〜久慈間の北三陸の美しい景色を楽しみながら、東北の食材に舌鼓を打つという、これまでにない趣向の列車です。久慈といったら、大人気の「あまちゃん」のロケ地(劇中では北三陸市)。ウニ、アワビといった海の幸はもちろん、いわて短角牛の産地もすぐそばです。2013年10月から2014年3月まで不定期運行されます。

ところでこのプロジェクトのメンバーがすごいです。

専用列車のエクステリア・デザインが奥山清行(僕的にはヤンマーのデザインは残念でしたが)さんとか、音楽は半沢武志(FreeTEMPO!)さんで、グラフィック・デザインはタイクーン・グラフィックス

何と言っても、アート・インスタレーションを十和田市現代美術館のキュレーションにより光のアーティスト、高橋匡太さんが務めているそうです。列車内という限られた空間でどのようなインスタレーションを見せてくれるのか楽しみ。

肝心の食の方は銀座アロマフレスカの原田慎次さんとの事。東北の地の食材でどんなイタリアンが楽しめるんでしょうか? 八戸駅発着の往路ランチコースが7,000円、復路デザートブッフェが4,000円、ランチ・デザートブッフェともに楽しめる往復利用だと割安の10,600円。都内発の新幹線利用の往復コースだと25,800円〜です。

考えれば考えるほど行ってみたい。

2012年5月2日

「テマヒマ展<東北の食と住>」で触れる、知られざる東北の手業 ー 21_21 DESIGN SIGHT

りんご選定鋏(左)、僕もこどもの頃はよく食べていた「凍み餅」(中)
21_21 DESIGN SIGHTエントランスの「テマヒマ展」バナー(右)

昨年7月、21_21 DESIGN SIGHTでは東日本大震災を受け、特別企画「東北の底力、心と光。『衣』、三宅一生。」を開催しました。東北の力を「衣」を通して見つめたすばらしい展覧会でした。今回、4月27日より行われている「テマヒマ展〈東北の食と住〉」は21_21 DESIGN SIGHTのディレクターを務めるグラフィックデザイナーの佐藤卓さんとプロダクトデザイナーの深澤直人さんの視点から、東北の「食」と「住」にフォーカスしたものです。


本展では「テマヒマ」をキーワードにしており、まさに労力(手間=テマ)と時間(暇=ヒマ)をかけて生み出す東北のものづくりへの姿勢を、映像と実物を展示して紹介しています。このテマヒマは東北で生活する者について回る長い冬という時間と、その中で素材を工夫して生み出す知恵と労力にあります。とりわけ食については、凶作とそれにともなう飢饉に見舞われていた東北では、備蓄や救荒食物*への知恵が備わってきました。かの米沢藩の名君、上杉鷹山は食用にできる草木や果実の特徴とその調理法を示した「かてもの」を編纂させるなど、庶民だけでなく東北に暮らすものにとって、テマヒマをかけるのは共通の認識であったと思います。

※救荒食物(きゅうこうしょくもつ):
飢饉や災害に備えて主食に変えて利用された食物や、備蓄できるように加工された代用食物。雑穀や葉や根、実、海藻などが用いられたが、とりわけ東北では寒さを利用してフリーズドライにしたものが多くみられる。


「テマヒマ展」は六本木・東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで8月26日まで開催中です
地下ロビーには本展で紹介されている食や住に関連した品々と生産地が表示された東北6県の地図が

会場では佐藤卓さんのグラフィックと深澤直人さんの空間構成、フードディレクターの奥村文絵さん、ジャーナリストの川上典李子さんらによって集められた東北の「食と住」にまつわる55種の品々を、トム・ヴィンセントさん、山中有さんによる撮りおろしの映像、西部裕介さんによる写真とともに紹介しています。

会場構成は映像で東北の食文化、住文化を紹介するギャラリー1と東北のものづくりの完成品、プロセス、材料や道具などの実物と写真を展示するギャラリー2で構成されています。とりわけ数々の実物が並べられたギャラリー2は、仙台出身の僕にとって、なにもかもが懐かしく親しみ深いものばかりで、ひととき時空を超えてこども時代に食べたり触ったりした故郷の品々に触れた思いをしました。

映像は7つのショートフィルムになっており、りんご箱を製作する作業場、きりたんぽを作る厨房、りんご剪定鋏を作る工房の様子などを捉えており、映像に合わせた音楽がより新鮮な映像作品になっていました。とりわけ、りんご箱の製作では、もとより小気味いい釘打ちのリズムに合わせて、ブラスハープの演奏が加わっており、僕の知るりんご箱製造の現場(製造現場に行った事はありませんが、学生時代に視聴覚教材で見た記憶があります)が、とてもスタイリッシュに見えました。まずここで7つの映像を見る事で、ギャラリー2にある実物展示がより興味深く見る事ができると思います。


ギャラリー1では東北の食文化、住文化を映像的視点からとらえた
7つのショートフィルム「『テマヒマ展 〈東北の食と住〉』のための映像」
写真は「りんご剪定鋏(青森県弘前市)」
東北の生産地に赴き捉えた写真の数々が展示されています。写真は「干し柿」
会場には展示されている品々をモチーフにしたバナーが

ギャラリー2の実物展示では、救荒食物と言われる保存食や地域に根ざした食品、東北の生活に不可欠な道具やそれらの道具から生み出された工芸品などが多く、いずれも種類多く並べられており、よくこれだけ集めたものだと正直驚きました。仙台出身とは言っても、やはり仙台は都会ですので、こうした素朴な食べ物や道具には僕の年代(1960〜1980年代を仙台で過ごしました)でもほとんど触れる事はありませんでしたが、「油麩」を切ったものが味噌汁に入っていたり、岩出山の「凍み豆腐」が煮物に入っているのはごく当たり前でした。ようやく生産者を見つけたという幻の「凍みイモ」はこどもの頃、粉にして餅のように食べさせられた記憶があります。実はいずれも育ち盛りだった時分の僕にとっては、あまりよい思い出ではないのですが…;;

いわなを焼いて乾燥させた久慈産の「綱干しいわな」
そうした僕ですら新鮮な驚きを持って見られる展示ですので、東北の独自の文化に触れた事のない方には大変珍しいものに写るのではないでしょうか? 東北を知るものにとっては懐かしさと親しみを、はじめて触れる方には驚きをもたらす展覧会ではないかと思います。また、こうした東北の知恵はこれまで通りの生活を見直す必要のあるこれからの日本(日本だけではないと思いますが)に暮らす人々にとって、なにかしら役立つ事は間違いないと思います。


岩手県南部地方に伝わる幻の救荒食物のひとつ「凍みイモ」
粉にして湯で練って砂糖をまぶしてイモ餅はかなり小さな頃に食べた記憶があります
フランスパンのような長い麩は宮城県登米市の「油麩」
仙台でのこども時代にはこの油麩を切ったものが味噌汁の具に入ってました
駄菓子も実にたくさん展示されています
上は種類の多さは日本一の「仙台駄菓子」、下は諸越製の「きつね面」が珍しい「鶴岡駄菓子」
どっしりとした重厚なつくりの天童の「柏戸イス」
山形県出身の関取、柏戸関の横綱昇進記念に贈呈されたのが名前の由来
雪上作業用靴として天然生ゴムで手作りされた「ボッコ靴」
写真はかんじき装着用のリボンがついた短長タイプ
テマヒマをかけるには職人の手が大事ですね
青森県弘前市の「りんご剪定鋏」の製作工程。剪定によってその年のりんごの味が決まるそうです
中庭には青森の「りんご箱」が高く積み上げられていますn
本展ディレクターのひとり。グラフィックデザイナーの佐藤卓さん

本展の共同企画として東京ミッドタウンのとらやにおいて、東北産の原材料を用いて開発した新菓子とその開発の様子を収めた映像による「とらや×テマヒマ展」を同店店内のギャラリーにおいて開催しています。

今回、開発したのは、秋田県石孫本店の「寒仕込み 雪見蔵」の味噌に寒天を加えて固め、御前餡と岩手県産黒米を使った餅で包んだ『味噌黒米餅』、ずんだの原料である山形県産の裏漉しした「だだ茶豆」の枝豆に琥珀羹を加え、煉羊羹と重ねた『ずんだ羹』。いずれも各1個420円(税込)で同店で販売しています。

なお、販売期間はいずれも8月26日までですが、『ずんだ羹』は7月4日からの販売となります。本展会期中にとらや東京ミッドタウン店にて生菓子を購入すると本展入場料が200円割引(2名まで)に、また、入場券半券をとらや東京ミッドタウン店での会計時(1,500円以上)に提示するととらやオリジナルグッズがもらえます。


『味噌黒米餅』。表面を少し焼くことで、香ばしさが引き立たっています

[展覧会情報]
会期  :2012年4月27日(金)〜8月26日(日)
休館日 :毎週火曜日
開館時間:11:00〜20:00(入場は19:30まで)
会場  :21_21 DESIGN SIGHT(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内)
入場料 :一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料

交通アクセス:
都営大江戸線・東京メトロ日比谷線「六本木」駅、千代田線「乃木坂」駅より徒歩5分

主催  :21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
後援  :文化庁、経済産業省、
青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、東京都、港区
特別協賛:三井不動産株式会社
特別協力:株式会社 虎屋、株式会社 TOSEI
協力  :キヤノンマーケティングジャパン株式会社、マックスレイ株式会社
お問い合わせ:03-3475-2121

とらやの商品に関するお問い合せ:とらや東京ミッドタウン店 03-5413-3541