松濤美術館で開催中の『装いの力 異性装の日本史』がとてもおもしろいです。
古事記からドラァグクィーンまで、日本における異性装、つまり男性が女性の、女性が男性の服装をしてきた歴史をさまざまな側面から取り上げた事例を展示しています。
現在、異性装と言えばジェンダーやセクシュアリティの視点から見られることが多いですが、過去における異性装は日本武尊や女武将など戦闘における異性装であり、白拍子や能、歌舞伎といったエンタメでもあったりしたという事実は、知っていたとしても、異性装の歴史という中で認識することは、かなり目から鱗なことです。
また、現在の性差別よりも厳しく、女性の立場を低く見たり、女性による男装は刑罰の対象にすらなっていた現実には驚かされます。
後半で、超絶かわいい男の子(いまで言う「男の娘」でしょうか?)のひばりくんが活躍する江口寿史さんの大ヒット作「ストップひばりくん!」が紹介されていますが、個人的にはこのあたりから、異性装の認識が変化し、その歴史を転換したと認識しております。
「ストップひばりくん!」(撮影NG)がピンとこない方はこちらをどうぞ。
すでにシャネルの取り組みなど、ファッションにおいては性差の垣根を取り払う方向には進んできていたと思いますが、特に日本においてはひばりくん以降、一般の方が「かわいい」を追求して、男性がメイクをしたり、スカートをはいたりと気軽に異性装(という認識はないのかも)をするようになっていったと考えています。
ですが、展示はその方向ではなく、森村泰昌さんからドラァグクィーンへと繋がっていってしまったのはその方向性はあるとしても、個人的にはちょっと違うかな、と感じました。
ただし、ドラァグクィーンの展示はなかなか独創的ですし、ドラァグクィーンのフォトスポットも楽しく、これについては一見の価値あり、と思います。
展示中、おや?と違和感を強く感じたのは、女子学生のセーラー服。これを異性装として取り上げていたのはなるほど、確かに、と気付かされるとともに強い違和感を感じたのは、それほどセーラー服が女性装として定着している、ということなのでしょうね。
『装いの力 異性装の日本史』は渋谷区立松濤美術館で10月30日まで開催中です。










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