2020年1月15日

YS-11が公開される鉄道とアートのテーマパーク。夏には隈研吾設計の美術館も

保管展示される純国産民間輸送機YS-11量産初号機

YS-11量産初号機が2020年3月一般公開へ

現在、国立科学博物館が羽田空港に保管している日本初の純国産民間輸送機「YS-11量産初号機」が茨城県筑西市に移設し、組立後、2020年3月末より一般公開されます。


2019年8月29日、羽田空港内のYS-11保管ハンガーにおいて最後のモータリングが行われ、9月30日から移転に向けた解体作業を開始されました。YSー11解体にあたっては、国内でYS-11を唯一運用する防衛省航空自衛隊の協力により、専用の解体器具・機材が借用したことで、解体はその後順調に進みました。

2019年12月20日には未解体の胴体と主翼を残し、解体したエンジン、プロペラ、尾翼他のパーツ類が、展示予定のザ・ ヒロサワ・シティ茨城県筑西市)に移送され、一時保管庫に収納されました。2020年1月には主翼と胴体を解体し、3月には解体したすべてのYS-11パーツがザ・ヒロサワ・シティに搬入予定です。


新幹線まで展示しているザ・ヒロサワ・シティって?


とここまではよかったのですが、筑西市に「かはく」の関連施設なんかあったっけ? つくばじゃなくて? と思って読み進めると、展示公開される場所は筑西市にある「ザ・ヒロサワ・シティ」。あれ? ヒロサワシティってどこかできいたことあるぞ。なんだっけ? と思い出せないまま、ザ・ヒロサワ・シティの公式サイトを見つけて思い出しました!

なんかよくわからないのですが、鉄道車両を広大な敷地にそのまま展示しているので、〈鉄の間で話題になったところでした。その「レールパーク」と呼ばれるところに、D51(蒸気機関車)が保管展示されているというのは、日本全国どこにでもありそうな話なのですが、ここがすごいのは「やまびこ」などに使用されたE2系新幹線電車や「北斗星」に使用されたEF81電気機関車、国鉄24系客車(食堂車「グランシャリオ」スシ24 505など)。さらに私鉄からは鹿島臨海鉄道の「マリンライナーはまなす」や関東鉄道の車両など、11両もの鉄道が展示されている場所なのです。

ほかにクラシックカーミュージアムやクラシックバイクミュージアムも併設されています。そこにYS-11が加わるのですから、まさに交通博物館といったところですね。


鉄道
ザ・ヒロサワ・シティのレールパーク(同施設の公式サイトより)


隈研吾設計の『広澤新美術館』が2020年夏オープン


このザ・ヒロサワ・シティには、この他にゴルフ場や観光農園、オフロードスポーツのコース、宿泊できるロッジなどがあって、郊外のテーマパークといった感じの場所なのですが、その中にはなんと美術館まであるのです。

その美術館『広澤美術館』は横山大観(日本画)や板谷波山(陶芸)といった作家の作品を収蔵しており、現在は『隈研吾 建築模型展』を5月31日まで開催中です。入場無料で公開されています。


建築 隈研吾
広澤美術館で公開中の「隈研吾建築模型展」

なぜ、隈研吾展をやっているのかというと、現在、隈研吾設計の『広澤新美術館(仮称)』を建設中なのです。「石」をテーマにした世界でも類をみない美術館になるそうで、作庭を重森三玲を師とする作庭家の斎藤忠一が担当、ランドスケープデザインをGINZA SIXガーデンなどを手掛けてきたランドスケープアーキテクトの宮城俊作が担当しています。

新美術館は6,000トンもの巨石を空積みで外構に積み上げ、建物に石をまとったような作りになるということです。建築の詳細は GA JAPAN 155号に掲載されているようです。オープンは2020年夏。今年は新しいやリニューアルの美術館が次々にオープンしますが、この広澤新美術館にもぜひ注目したいと思います。


建築 隈研吾
上空から見た広澤新美術館(同施設の公式サイトより)

【国立科学博物館】YS-11量産初号機、左主翼取り外し作業を公開!~≪一般公開を目指し移設へ≫~

ザ・ヒロサワ・シティの詳細は公式サイトからどうぞ
http://www.shimodate.jp/index.html

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