2016年7月19日

裸足が最高。この夏、イチオシのアートな冒険へ! DMM.プラネッツ Art by teamLabレポート



裸足なのがいいんです。なんか、いろんな意味で吹っ切れる。アートだ、って構えていた、どこか偉そうにしてた自分をぶっ壊してくれて、一緒に行った人ともなぜか何十センチも距離が近くなったような気がしたり。それどころか、たまたま会場で居合わせた人とも仲良くなれたような。

そんな体験ができるのが、お台場で開催中の『DMM.プラネット Art by teamLab』です。チームラボといえば、いまや押しも押されもしない、メディア・アート/デジタル・アートを得意とする制作集団。一昨年〜昨年、日本科学未来館で行われた企画展「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」では100万人を超える動員を実現したのは記憶に新しいところです。

そのチームラボのデジタルアート作品が、約3,000㎡もの展示空間内に展開され、その迷路のように構成された作品を歩き回りながら鑑賞、いや、体験、いやいや、ここまでくると冒険するわけです。まさに「アートの冒険」なんです。



ここからアートの冒険がはじまります!


会場に入るとまず最初にやらなければならないのが、靴を脱いで、靴下も脱ぐことです。そんなアート、いままで体験したことありますか? 靴を脱ぐところまでは結構、ありましたが、さすがに靴下もとは…ねぇ。この初っ端で靴下を脱がされるのは、まさにこちらの先入観を思いっきり取っ払ってくれて、それがそのまま、これからなにがおこるんだろう?という期待感へと変換されます。

荷物をロッカーにしまい、渡された防水パッケージにスマホをしまい、パンツの人は膝辺りまで裾を捲り上げます。女性はスカートだから、まくりあげなくていい、と安心してはいけません。理由は後でわかりますが、ぜひショートパンツで来てくださいね。


荷物はロッカーへ。特に濡れちゃ困るものはぜひしまっていきましょう。

最初に足首までのプール。言ってみれば昔あったプールの消毒槽みたいなもの?

「やわらかいブラックホール」。これも作品なのです。

さて、なんか身ぐるみ剥がされたような状態で、最初の暗い通路に入るといきなり、足首まで浸かる冷たい水の洗礼が待っています。次に待っているのが、最初の作品「やわらかいブラックホール」です。これはもう説明不要、行って体験してもらった方がいいです。ただし、極端に体力に自身のない方は要注意です。僕は…なんとか脱出できました。

さらに暗い通路を、妙にフニャフニャする床にいつもと違った感触を足の裏に感じながら行くと、昨年、銀座のPOLA MUSEUM ANNEXで公開されたクリスタルユニバースの最新バージョン「Wander through the Crystal Universe」が待っています。

LEDの光の点で描くデジタル点描が、銀座とは広さも高さも、数倍の規模で展開されており、さらに床はピカピカに磨き上げられた鏡面になっており、上下の感覚も奪われながら、まさに光の迷路の中を浮遊しているかのような体験ができます。スマホでクリスタルユニバースを構成するエレメントを選び、出現させる、インタラクションで作品をともに創りだすことができます。


「Wander through the Crystal Universe」遠近感も上下も、なにもかもわけがわからなくなります。

「Wander through the Crystal Universe」

「Wander through the Crystal Universe」

さらに暗い通路を迷いながら進むと、また冷たい水の通路に行きあたります。そのまま進んでいくと、今度は徐々に深さを増していき、ふくらはぎぐらいまで水がきたところまで来ると、目の前に色とりどりの鯉が泳ぐ、水で満たされた広い空間で出ます。水面に投影された鯉は足に当たると、パッと花びらへと変化し、水面に広がります。インタラクティブドローイングの「Infinity」です。

その光景はまさにモネの「睡蓮」のようです。床面に投影された映像が人の動きに合わせて変化するインタラクティブ・アートはチームラボに関わらず、よく見られる手法ですが、これを水面で行ってしまうという発想が度肝を抜きました。そして、楽しい、飽きない。いつまでも、この光の池の中にいたいような、そんな気持ちにさせられます。


「Infinity」なぜか女子はみなさんこうして足にプロジェクションを投影したがります。

「Infinity」

この作品を見つけられたらラッキーです。






後ろ髪を引かれる思いで最後の作品に向かいます。また暗い通路を進み辿り着いた空間が、プラネタリウムのようなドーム型の空間に花々が時々刻々と咲き乱れて消えていく作品「Floating in the Falling Universe of Flowers」です。この空間は、床面が鏡面となっており、咲いては枯れ、また咲き乱れる、花の宇宙に放り込まれたような、不思議な浮遊感覚にとらわれます。床に置かれたビーズソファで寝転ぶと、もう起き上がれません。花の宇宙に身を委ね、時の過ぎるのも忘れてしまいます。


「Floating in the Falling Universe of Flowers」
まさに花の宇宙です。

「Floating in the Falling Universe of Flowers」


書いていて思うのですが、実際の体験にはどんなに書いても追いつかない。来て、体験してもらわないと、この良さはわかりません。これまでチームラボの作品を数多く見ている方も、チームラボでしょ、と思ってはいけません。まさに僕がそうだったのですが、とにかく百聞は一見にしかず。

この夏、美術館でも企画展でも素晴らしい展示はいっぱいあって、ぜひそちらにも足を運んでいただきたいのですが、お子さん連れ、彼氏彼女との距離を縮めたい、という方はぜひ行ってみてください。ヒトナツの思い出になること、請け負います。ちょーオススメです。


【開催概要】
DMM.プラネッツ Art by teamLab

会期:2016年7月16日(土)〜8月31日(水)
会場:お台場・青海周辺エリア(「お台場みんなの夢大陸2016」会場内)
時間:10:00〜18:00(7月16日〜7月28日)
   10:00〜22:00(7月29日〜8月31日)
※開催時間は変更になる場合があります

料金:1DAYパスポート 一般2,000円/小中学生1,300円
   プライオリティチケット 一般1,500円/小中学生700円
   ※混雑を気にせず、優先的に入場できます。

お台場みんなの夢大陸オフィシャルサイト
http://www.odaiba.com


2016年4月7日

デビッド・ボウイ大回顧展『DAVID BOWIE is』。日本展の会期、会場が決定!



“20世紀で最も影響力のあるアーティスト” デヴィッド・ボウイの世界観やキャリアを総括した大回顧展『DAVID BOWIE is』の日本開催の詳細が発表されました。

会期はボウイがこの世にいれば70回目の誕生日を迎えたはずの2017年1月8日(日)から4月9日(日)までと、なんと3か月もの長期に渡る会期となります。会場はTodaysArtを開催するなど、湾岸の新たなアートの拠点となっている、寺田倉庫G1ビルとなります。入場チケットの販売情報などは日本展の公式サイト(www.DAVIDBOWIEis.jp)で順次発表されます。

ボウイはミュージシャンの枠を超え、アート、映像、ファッションなどあらゆるカルチャーに、そして社会に影響を与え、人々をインスパイアし続ける存在として、世を去ったいまも、その存在価値はますます輝き続けています。

大回顧展「DAVID BOWIE is」は2013年にイギリス・ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館よりスタートし、これまでトロント、サンパウロ、ベルリン、シカゴ、パリ、メルボルンで開催され、累計140万人以上を動員、現在オランダ・フローニンゲンで開催しており、アジアでは日本が唯一の開催国となります。

本展では、ボウイの世界観を300点以上におよぶ重要かつ貴重な品々が、音楽と映像による演出効果を用い、ファッション、音楽、デザイン、演劇、アート、フィルムのカテゴリにわけて展示されます。


Courtesy David Bowie Archive (c)Victoria and Albert Museum, London

Courtesy David Bowie Archive (c)Victoria and Albert Museum, London


2017年に開催される展覧会、音楽関連のイベントにおいて、あきらかに最大級に注目される展覧会となります。


[展覧会開催概要]
展覧会名:「DAVID BOWIE is」
会期:2017年1月8日(日)~4月9日(日)
会場:寺田倉庫 G1ビル(東京都品川区二丁目6番 10号)
主催:DAVID BOWIE is 日本展実行委員会
企画:ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)
公式サイト:www.DAVIDBOWIEis.jp


2016年4月6日

【2016年4月取材予定の展覧会】

2016年4月開催の展覧会で現時点で取材を予定しているものを紹介します。

4月9日(土)〜6月5日(日)
REVALUE NIPPON PROJECT 中田英寿が出会った日本工芸
パナソニック汐留ミュージアム(新橋)

4月12日(火)〜6月19日(日)

黄金のアフガニスタン 守りぬかれたシルクロードの秘宝
東京国立博物館(上野)

4月12日(火)〜
特別企画展『素心 バーミヤン大仏天井壁画〜流出文化財とともに〜』
東京藝術大学(上野)

4月12日(火)〜6月26日(日)
特別展 ユネスコ無形文化遺産登録記念 北大路魯山人の美 和食の天才
三井記念美術館(日本橋)

4月13日(水)〜5月15日(日)

特別展 国宝 燕子花図屏風
根津美術館(表参道)

4月22日(金)〜5月24日(火)

生誕300年記念 若冲展
東京都美術館(上野)

4月22日(金)〜7月5日(火)

メディチ家の至宝
東京都庭園美術館(目黒)

4月23日(土)〜6月5日(日)

複製技術と美術家たち ピカソからウォーホルまで
横浜美術館(みなとみらい)

4月23日(土)〜6月5日(日)

リニューアルオープン展 第三弾 よみがえる仏の美〜修理完成披露によせて〜
静嘉堂文庫美術館(二子玉川)

4月23日(土)〜6月19日(日)

川端康成 伝統とモダニズム
東京ステーションギャラリー(東京)

4月23日(土)〜8月28日(日)

サイ・トゥオンブリー 写真(仮称)
DIC川村記念美術館(千葉・佐倉)

4月23日〜2018年9月(予定)
スヌーピーミュージアム(六本木)

4月27日(水)〜8月22日(月)
オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展
国立新美術館(六本木)

4月29日(金)〜6月12日(日)

原安三郎秘蔵コレクション 広重 名所江戸百景・六十余州名所図会を中心に(仮称)
サントリー美術館(六本木)

4月29日(金)〜7月3日(日)
世界遺産 ポンペイの壁画展

森アーツセンターギャラリー(六本木)

4月30日(土)〜7月24日(日)
中村不折の魅力展

中村屋サロン美術館(新宿)


2016年3月31日

拝啓 ピーター・ラビットが好きなディーン・フジオカ様

ディーン・フジオカ様

本日、『ピーターラビット展』の記者発表会にうかがいました。世界的な絵本作家、ビアトリクス・ポターの展覧会の記者発表会には似つかわしくないほどの、スポーツ紙をはじめとしたマスコミの数に驚きました。あなたもその反響ぶりに驚いたのではありませんか? ええ、もちろん人気なのはピーター・ラビットではなく、あなたです。もちろん、あの会見場でだけの話ですけど。

取材にうかがい、かわいいピーターラビットの写真をアップした後は、本日の会見の様子をどんどん報告しようと思っていましたが、その後は、なにもツィートしませんでした。というのも、この、ピーターの耳を持ってガッツポーズした写真が原因です。このポーズ、動物好き、ましてうさぎが好きな人がみたら、悲鳴が上がりそうな写真です。おわかりですか?




あなたはサービスで、こういうポーズを取ったのだと思います。こういうことができるのは、芸能人の方でもそうそう多くはいません。スポーツ紙のカメラの方はいい絵が撮れたと喜んだに違いありません。僕もこのポーズでなければ、喜んだろうし、あなたに対して、サービス精神が旺盛で、気さくな人という、いい印象を持っただろうと思います。

さて、賢明な方はすでにお気づきだと思うのですが、うさぎの耳を持つのは狩猟でとったうさぎを持つポーズで、生きているうさぎには大変酷な持ち方です。多分、あなたはまったくの無知からこういう行動をとったものと思われ、致し方ないように思います。ですが、オフィシャルサポーターを名乗るのであれば、メインキャラクターであるうさぎの生態の基本ぐらいは勉強しておくべきではないかと思うわけです。いかがでしょう? お忙しいあなたには無理なお願いでしょうか?

それと、今日の会見を聞いて、あきれてしまったのですが、あなたはピーター・ラビットのファンでもなければ、本の一冊も持っていないのだとか。ウソでもいいから、慌てて買いました、ぐらいのことを言って欲しかったものです。せめて、知識がなくても、真摯な態度で仕事に取り組んでいる姿勢だけはみせていただきたかったです。

もちろん、責任はあなたにだけあるのではなく、話題性だけで、あなたに依頼した主催者に問題があるのだと思います。だって、最初に「なんで僕なんだろう」と正直におっしゃってましたよね。とても好感が持てます。

まずは、この写真が出まわっても炎上しないことを願うとともに、展覧会の開催までに、すくなくとも原作は読破(と言っても絵本なので、それほど時間はかかりませんよ)していることを期待しています。展覧会の会場で、お子さんにピーターの小さな冒険の話を読んで聞かせた、微笑ましいエピソードが聞けるのを楽しみにしています。

最後にとてもすてきなツーショットと、終始可愛さを振りまいて頑張っていたピーターの写真を紹介しておきます。







追伸
少し考えなおしてみたのですが、もしかして、あなたは、ピーターのお父さんを「にくのパイ」にした時のマクレガーさんを思い起こして、こんなポーズを取ったのでしょうか? だとすれば、僕はとんでもない思い違いで、大変失礼な事を書いてしまったことになります。先にお詫びしておきます。


『ビアトリクス・ポター™生誕150周年 ピーターラビット™展』
東京会場
会期:2016年8月9日(火)〜10月11日(火)※会期中無休
会場:Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷)
以降、国内各地を巡回。

http://www.peterrabbit2016-17.com



2016年3月11日

Counter Void、3日間だけの再点灯へ



六本木のテレビ朝日に、巨大な数字の表示板があったのを覚えていますか? アートに明るくない方はあれは時刻を表示しているものだと思った方も多いだろうと思いますが、あれば「Counter Void」というパブリックアートなのです。宮島達男さんという現代美術家の作品です。

あった、と書いたのは、いまはCounter Voidは点灯していないからです。東日本大震災の直後、電力不足や社会の情勢を考え、作家ご自身が所有者であるテレビ朝日に申し入れて、2011年3月13日に消灯していまに至ります。

2016年3月11日、東日本大震災から5年を迎えた本日Counter Voidが再点灯します。そして3日間だけ六本木を明るく照らした後、再び、消灯されます。このCounter Voidを再点灯するプロジェクト、Relight Daysのサイトではこのようにメッセージされています。

 一人ひとりが生きることを考えた
 あの日を風化させないために、
 Relight Projectは、生と死、
 人のあり方を問う場をつくりたい。
 その出発点として、
 2011年3月13日から消灯し続けている
 パブリックアート『Counter Void』に光を灯す。
 六本木が照らされる3日間。
 生きること、そして、これからの未来をあなたと考えたい

本日、17時50分から、作品前で点灯式が行われます。この明かりが被災地を、被災地の人々を明るく照らす、希望の灯となりますように。

<概要>
会期:平成28年3月11日(金)〜3月13日(日)
会場:六本木ヒルズけやき坂『Counter Void』前(東京都港区六本木6-9)、TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
参加費:無料
主催:東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、特定非営利活動法人インビジブル
特別協力:MEDIA AMBITION TOKYO

■3月11日(金)
『Counter Void』点灯式
作者である宮島達男より再点灯に関する挨拶を行い、作品前に集まった方々と共に再点灯の瞬間を迎えます。
時間:17:50〜18:00

■3月12日(土)
Relight Committee(*)による参加型プログラム ※雨天中止
会場:六本木ヒルズけやき坂『Counter Void』前

・昼の部「Memento」:時間 14:00〜16:00
記憶する・思い出す・忘れない・思い出の種などを意味する「Memento」をテーマに、朗読とチェロの演 奏や参加型パフォーマンスなどを行います。

・夜の部「Reflection」:時間 18:00〜20:00
反射・反響・反映・影響などを意味する「Reflection」をテーマにしたサウンドインスタレーションやワークショップなどのプログラムが開催されます。

・2015六本木アートナイトでも実施された「3.11が■ている。」のワークショップも開催されます。
https://www.youtube.com/watch?v=k_GyLg4pFns&feature=youtu.be

■3月13日(日) トークセッション
Relight Project×MEDIA AMBITION TOKYO
Relight Session Vol.3「アート × 社会ー見えないものを想像するー」
時間:14:00 ~ 16:00 (開場 13:30)
会場:TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
東京都港区 六本木6丁目11-1
https://goo.gl/maps/ooFHHU568vN2 (アクセス:Google Map)
定員:40名(要事前申込制)
参加申し込みはこちらから。
http://relight-project.org/news/relight-session-vol-3/

Relight Session はアーティストやクリエーターと民間企業や行政関係者など立場の異なる人が、3.11 以降の社会におけるアートやアートプロジェクトの役割を考察していくトークセッションです。3 回目を迎える今回の Relight Session では、『Counter Void』の作品テーマである「生と死」を取り上げ、再点灯と同時に、改めてこの問いに向き合うことで、そこから未来を考えるトークセッションを開催します。
宮島達男(アーティスト/Relight Project メンバー)
ドミニク・チェン(起業家/情報学研究者)
菊池宏子 (NPO法人インビジブル クリエイティブディレクター/Relight Project メンバー)

*「Relight Committee」は、アートと社会について従来の定義や枠組みを超えた対話を重ねながら、具体的な行動につなげる人を育てる学びの場を目指し、平成 27 年 9 月よりスタートした活動です。アーティスト・コミュニティーデザイナーとして活動する菊池宏子によるファシリテーションのもと、20 代から 60 代まで様々な経歴を持つ 17 名が「Relight Days」の参加型プログラムの企画を通じて、アートと社会の接合点を考える学びを重ねています。

2016年2月21日

【2016年3月取材予定の展覧会】

これまで展覧会を取材して、余力があれば、2つのブログやFacebookなどで紹介するという形でやってきましたが、3月から取材予定の展覧会を事前に公開し、その中で特に注目されている展覧会を、取材後に優先的に紹介していこうと思います。

ついては、以下の取材予定展覧会リストをご覧になって、「これはぜひリポート記事を」というものがあれば、この投稿か、もしくはFacebookにコメントいただければうれしいです。コメントいただいた方には展覧会の招待券をプレゼントさせていただくかも、です。

3月は春休み対応で展覧会も入れ替えが増えます。基本的に首都圏の展覧会のみを紹介しますが、この春は地方も見逃せない展覧会がはじまりますので、そちらもあわせてご紹介します。では、コメントをお待ちしています。


カラヴァッジョ展
会期:3月1日(月)〜6月12日(日)
会場:国立西洋美術館(上野)

企画展 GAME ON 〜ゲームってなんでおもしろい?〜
会期:3月2日(水)〜5月30日(月)
会場:日本科学未来館(青海)

PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服
会期:3月4日(木)〜5月22日(日)
会場:三菱一号館美術館(東京)

伊東豊雄展 空気をデザインする —みんなの森 ぎふメディアコスモス—
会期:3月3日(木)〜5月24日(火)
会場:LIXILギャラリー(京橋)

Across Borders: Naoki Ishikawa 石川直樹写真展
会期:3月3日(木)〜6月30日(木)
会場:カナダ大使館高円宮記念ギャラリー(青山一丁目)

スタジオ設立30周年記念 ピクサー展
会期:3月5日(土)〜5月29日(日)
会場:東京都現代美術館(清澄白河)

MOTアニュアル2016 キセイノセイキ』
『MOTコレクション コレクション・オンゴーイング
会期:3月5日(土)〜5月29日(日)
会場:東京都現代美術館(清澄白河)

恐竜博2016
会期:3月8日(火)〜6月12日(日)
会場:国立科学博物館(上野)

VOCA展2016
会期:3月12日(土)〜30日(水)
会場:上野の森美術館(上野)

RELIGHT DAYS
会期:3月11日(金)〜13日(日)
会場:六本木けやき坂『Counter Void』前(六本木)
※点灯式:3月11日(金)17:50〜18:00

第三回『3.11 映画祭
会期:3月11日(金)〜14日(金)
会場:アーツ千代田3331 1Fラウンジ(末広町)

ロバート・モリス & 菅木志雄展
会期:3月12日(土)〜
会場:BLUM & POE 東京(原宿)

見附正康
会期:3月12日(土)18:00〜20:00
会場:オオタファインアーツ(六本木)

いきとしいけるもの
会期:3月12日(土)〜5月18日(水)
会場:ハラ ミュージアム アーク 特別展示室 觀海庵(渋川)

女神たちの饗宴 原美術館コレクション展
会期:3月12日(土)〜6月26日(日)
会場:ハラ ミュージアム アーク 現代美術ギャラリー(渋川)

MIYAKE ISSEY展:三宅一生の仕事
会期:3月16日(水)〜6月13日(月)
会場:国立新美術館(六本木)

奥村土牛 -画業ひとすじ100年のあゆみ-
会期:3月19日(土)〜5月22日(日)
会場:山種美術館(広尾・恵比寿)

ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞
会期:3月19日(土)〜6月5日(日)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)

Modern Beauty フランスの絵画と化粧道具,ファッションにみる美の近代
会期:3月19日(土)〜9月4日(日)
会場:ポーラ美術館(神奈川・箱根)

瀬戸内国際芸術祭2016 春
会期:3月20日(日)〜4月17日(日)
会場:直島をはじめ瀬戸内の12島14会場

特別展 生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠
会期:3月23日(水)〜5月15日(日)
会場:東京国立博物館(上野)

安田靫彦展
会期:3月23日(水)〜5月15日(日)
会場:東京国立近代美術館(竹橋)

六本木クロッシング2016展
会期:3月26日(土)〜7月10日(日)
会場:森美術館(六本木)


2016年2月14日

一人ぼっちの火星にゴキゲンなディスコミュージックが響き渡る:映画『オデッセイ』



映画『オデッセイ』を観てきました。監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモン。火星探査の事故で火星に一人取り残された宇宙飛行士ワトニーのサバイバルと、彼を救おうとするNASAをはじめ地球の人々による救出劇を、最新の科学的根拠を元に描いたSF映画。


というだけで、裏で暗躍する政府高官とのやりとりが緊張感に満ち満ちたサスペンス調なのか、はたまた宇宙に一人取り残された状況を疑似体験できるドキュメント風味なのか、と思っていたのですが、ぜ〜ぜん、違いました。この深刻そうな予告編にダマされちゃいけません。





マット・デイモン演じる植物学者ワトニーが、時折くだらないギャグを飛ばしたりしつつ、とにかく明るい。前向きに不可能と思うよなうなことを知恵と努力でひとつひとつ克服していく姿にどんどん感情移入できちゃいます。ラストのワトニーを救出するシーンでは思わず、やった!と声をあげちゃいました。映画館で声を上げるほどのめり込んだのはひさびさでした。

そしてなんといっても、ルイス艦長が火星に残していった70年代ディスコ・ミュージックがたまりません。ドナ・サマーの「ホット・スタッフ」ABBAの「恋のウォータールー」テルマ・ヒューストンの「ジス・ウェイ」、でもってグロリア・ゲイナーの「恋のサヴァイヴァル」なんて、おもいっきり洒落が効いてます。荒涼としてたった一人ぼっちの火星に流れるディスコサウンド。もうシュールを通り越して爆笑です。ただ、ディスコじゃないけど、デヴィッド・ボウイの「スターマン」がかかった時はちょっと泣きそうになりました。

はやくも今年のベストワンです。「スターウォーズ」なんて足元にも及びません。おもしろいよっ!

映画『オデッセイ』オフィシャルサイト


2016年2月4日

2045年問題を映像化!? 映画「オートマタ」で僕らの未来を考える

2045年問題とか言われてますが、ロボット好きとか、科学オタクが話題にしている、この問題を先取り(?)した映画『オートマタ』が3月5日に公開されます。主演は僕的にはマッチョおじさんのイメージが強いアントニオ・バンデラスさん。このエロかっこいい彼が、あたまツルーリで熱演しています。





そんな本作の中身ですが、太陽風の増加で急激な砂漠化が進んで、2100万人まで人口が減少してしまった、2044年というとっても近い未来の地球が舞台です。この砂漠化を防ぐ防護壁の建設に駆りだされているのが、大量に製造されている2つの制御プロトコルを持つオートマタ=人型ロボット・ピルグリム7000型です。

まさにこのロボットがもう一方の主人公なんですが、その制御プロトコルというのが、(1)生命体に危害を加えてはいけない、(2)自他を修理・改造してはいけない、の2つ。しかし、自己改造した機体が現れ、オートマタを製造するROC社保険部の調査員ヴォーガン(バンデラス)は調査に乗り出すのですが…。






てな内容なんですが、とにかく、ロボットが反逆したり、人類を支配したり、なんていうおもいっきり人間的な煩悩に基づいたことではなく、もっと違うことが起こるわけで、これが、近いうちに本当に起きそうな話なので、とってもリアルつうか。結構、淡々としたストーリーなんですが、なんか相手がロボットなだけに展開が予測しにくくて、目が離せないのです。


ネタバレになるので、詳しく書くのは避けますが、まさに技術が著しく発展し、人工知能が人間と並びそれを超える、いわゆる “技術的特異点” と言われる場面が描かれているのは衝撃的です。この時、オートマタが語る内容が、まさに、僕らいまを生きる人類に投げかけられた大きな問いかけになっていて、僕らはあらためて自分たちの存在意義や存在する上での価値を考えなければならないことを思い知らされるのです。


そんな感じのちょっと変わった映画ですが、深田晃司監督の「さようなら」同様、僕たちのあたらしい友人である(〜であってほしい)ロボットの事、そしてそれを実現する技術が本当に必要なものなのか、必要であるとしたら、それとどううまく向き合っていくのか早急に考えておかないと、それこそ2045年なんて、あっという間にきてしまいます。


ちなみに、2045年なんて自分は生きてないよ、と思っていたのですが、いまから30年後。84歳ってことは、あながち生きてるかもしれんのです。さて、どんな未来にするかは、僕たち次第です。

『オートマタ』2016年3月5日公開

2016年1月27日

『ポンピドゥー・センター傑作展』が6月開催


今日は6月11日から東京都美術館で開催される『ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまでー』の記者発表会にフランス大使公邸に行ってきました。これまでフランス大使館で行なう記者発表会は大使館の会議室という場合ばかりで、取材で公邸におじゃましたのははじめてでした。





会見にはフランス特命全権大使のティエリー・ダナさん、ポンピドゥー・センター国際担当のミシャ・シシュケさん、本展監修者でピカソ美術館企画部門副部長のクレール・ガルニエさん、真室佳武東京都美術館館長、さらに本展会場構成を担当する建築家の田根剛さんらが登壇しました。

本展はポンピドゥー・センターが所蔵するシャガール、ピカソ、マティス、デュシャンなどの巨匠の作品をはじめ、デュフイ、ブランクーシ、ジャコメッティ、さらにはクリストまで多彩なジャンルの作品70点がやってきます。展示はフランス20世紀美術を1年1作家1作品で構成されるそうです。






ポンピドゥー・センターといえば、まだまったく無名だったレンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースに設計されたもので、むき出しのパイプやガラス、透明なチューブエスカレータで構成された建物は、当時は物議を醸しましたが、ふたりともいまや建築界の重鎮ですね。

会場構成を担当する田根さんはパリを拠点に活躍する建築家ユニット、DGT.のメンバー。会場となる都美館の3つにわかれたフロアそれぞれに異なる展示方法を用意しているそうです。今日はそのうちのひとつとして、2枚のパネルに作家と作家の言葉、その作品を展示する見せ方を紹介しました。

他の2フロアの構成は開催時のお楽しみとのことです。





2016年1月5日

さようなら、カマキン。



カマキンっておかしな愛称ですよね。それも、古都・鎌倉の鶴岡八幡宮の境内にあって、とってもモダンな建物なのに。でも、愛称のある美術館なんて、そうそうないと思います。すぐに思い浮かぶのが、トーハクぐらい。後はどれもただ短縮して呼びやすくしているだけ。

そのカマキンの愛称で、美術ファンや地元のみなさんに親しまれてきた神奈川県立近代美術館 鎌倉が1月末を持って、その歴史に幕を下ろします。そんなわけで、鎌倉に来る度に、なんどか足を運んだけど、もう3年以上来てなかったカマキンに行ってきました。

僕がはじめてカマキンに足を踏み入れたのは、たぶん大学1年の頃。地方都市育ちの中途半端なシティボーイ気取りが、横浜出身の女子大のコと逗子に行って、その帰りに知ったかぶりして、こっちに美術館があるんだぜ、とか行って、思い切り道に迷ったのが最初でした。結局、高校の時にデートで行ったことがあるという彼女に案内されてしまった。



日本初の公立近代美術館として1951年に開館したカマキンですが、地権者である鶴岡八幡宮との契約が切れ、さらに老朽化が著しく、国史跡指定の鶴岡八幡宮境内にあって、史跡にそぐうもの以外の現状変更が認められず、美術館としての改修ができないことから、この1月末をもって鎌倉館での美術館活動を終了することになったそうです。

横浜に立ち寄ってから、夕方に行ったので、着いたのが閉館近くになってしまったのですが、建物をじっくり見たかったので、肝心の最後の展覧会である「鎌倉からはじまった。1951-2016 PART3」は駆け足に。そして、どうしても行きたかった2階のカフェテラスに行った時には「CLOSED」のサインが。それでも構わず、ずうずうしくも店内に入れていただいたところ、快く席を案内いただき、その上、外のテラス席が空いたところで、移動させていただきました。夕闇迫る平安池を眺めつつ、ホットワインをいただき、忘れられない貴重なひとときとなりました。



致し方ないこととはいえ、ル・コルビュジェに師事した坂倉準三設計の同館が美術館でなくなるのは寂しい限りですが、聞くところによるとあくまで美術館としての活動が終了するだけで、旧館棟については鶴岡八幡宮に引き継ぐ方向で調整しているようです。ただし、耐震に問題があって2007年から使用中止している新館棟は取り壊すことになるようです。

美術館としては難しくとも、現状を維持した形でリノベーションすることで、カフェやレストランを併設したギャラリーぐらいはできるんじゃないでしょうか? 東京都美術館や1月10日にオープンする京都市のロームシアター京都(旧京都会館)のように(賛否はありますが)、元の建物の意匠を重視しつつ、改修することで残して欲しいと思います。