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2020年6月4日

「チームラボボーダレス」6月8日に再開! 夏限定の「呼応するランプの森 – ワンストローク、 紫陽花」が登場

《呼応するランプの森 – ワンストローク、 紫陽花》


東京でもっとも人気のあるミュージアムとして、海外の方が東京に行ったらぜひ行きたい場所に挙げられる『森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス』が6月8日(月)から日時指定予約制にて再開します。

2018年12月7日

ふにゃふにゃ3Dプリントがたまらん!「もしかする未来工学×デザイン」:国立新美術館

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『東京大学生産技術研究所70周年記念展示「もしかする未来工学×デザイン」』展にようやくいってきました。会期は12月9日(日)まで。 理論と技術に導かれた優れたデザインばかりが展示されているわけですが、なんだかまるで、どれもデザイン性の高いおもちゃみたいで、触って楽しく、説明を聞いて、なるほど、というものばかり。 とりわけ冒頭写真のふにゃふにゃは3Dプリントで成形されたもの。特殊な構造からこんなふにゃ、な感じになっているのです。そんな中、四葉のクローバーを自動で探査するドローンは秀逸です。 #東大生技研 #ものづくり #Design #3dプリンタ

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新しい感覚器官を連想させるデバイス、ウェアのechoを体験してみた。「ここから3」:国立新美術館

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この手のひらにある黒い物体は、視覚障害の方の白杖に着想した、触れて感じ取る、新しい感覚器官を連想させるデバイス「echo」です。Dialog in the darkのアテンドである檜山晃さんをはじめ、Rhizomatiks Reserch、ANREALAGEらによって構成されるecho projectが開発したもの。 実際に触れなくても、その先に壁などがあると装着者に振動与えたりして、感じさせてくれます。単に障害のための器具というより、すべての人に対して新しい感覚をもたらすかのようなデバイスになっています。本来は服として着るものになるようで、ぜひ一度体験してみたいと思いました。 12月9日(日)まで国立新美術館で開催されている「ここから3-障害・年齢・共生を考える5日間」において展示、体験できます。 僕の好きな横溝さやかさんの作品をはじめ、障害のある方たちが制作した 魅力的な作品や、文化庁メディア芸術祭の受賞作などから選ばれたマンガ、アニメーション、メディアアートなどの作品を展示しています。最終日の12月9日(日)には音楽家の大友良英氏によるサウンドイベントが行われます。 #Dialoginthedark #akirahiyama #Rhizomatiks #ANREALAGE #echo #mediaart
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2016年7月19日

裸足が最高。この夏、イチオシのアートな冒険へ! DMM.プラネッツ Art by teamLabレポート



裸足なのがいいんです。なんか、いろんな意味で吹っ切れる。アートだ、って構えていた、どこか偉そうにしてた自分をぶっ壊してくれて、一緒に行った人ともなぜか何十センチも距離が近くなったような気がしたり。それどころか、たまたま会場で居合わせた人とも仲良くなれたような。

そんな体験ができるのが、お台場で開催中の『DMM.プラネット Art by teamLab』です。チームラボといえば、いまや押しも押されもしない、メディア・アート/デジタル・アートを得意とする制作集団。一昨年〜昨年、日本科学未来館で行われた企画展「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」では100万人を超える動員を実現したのは記憶に新しいところです。

そのチームラボのデジタルアート作品が、約3,000㎡もの展示空間内に展開され、その迷路のように構成された作品を歩き回りながら鑑賞、いや、体験、いやいや、ここまでくると冒険するわけです。まさに「アートの冒険」なんです。



ここからアートの冒険がはじまります!


会場に入るとまず最初にやらなければならないのが、靴を脱いで、靴下も脱ぐことです。そんなアート、いままで体験したことありますか? 靴を脱ぐところまでは結構、ありましたが、さすがに靴下もとは…ねぇ。この初っ端で靴下を脱がされるのは、まさにこちらの先入観を思いっきり取っ払ってくれて、それがそのまま、これからなにがおこるんだろう?という期待感へと変換されます。

荷物をロッカーにしまい、渡された防水パッケージにスマホをしまい、パンツの人は膝辺りまで裾を捲り上げます。女性はスカートだから、まくりあげなくていい、と安心してはいけません。理由は後でわかりますが、ぜひショートパンツで来てくださいね。


荷物はロッカーへ。特に濡れちゃ困るものはぜひしまっていきましょう。

最初に足首までのプール。言ってみれば昔あったプールの消毒槽みたいなもの?

「やわらかいブラックホール」。これも作品なのです。

さて、なんか身ぐるみ剥がされたような状態で、最初の暗い通路に入るといきなり、足首まで浸かる冷たい水の洗礼が待っています。次に待っているのが、最初の作品「やわらかいブラックホール」です。これはもう説明不要、行って体験してもらった方がいいです。ただし、極端に体力に自身のない方は要注意です。僕は…なんとか脱出できました。

さらに暗い通路を、妙にフニャフニャする床にいつもと違った感触を足の裏に感じながら行くと、昨年、銀座のPOLA MUSEUM ANNEXで公開されたクリスタルユニバースの最新バージョン「Wander through the Crystal Universe」が待っています。

LEDの光の点で描くデジタル点描が、銀座とは広さも高さも、数倍の規模で展開されており、さらに床はピカピカに磨き上げられた鏡面になっており、上下の感覚も奪われながら、まさに光の迷路の中を浮遊しているかのような体験ができます。スマホでクリスタルユニバースを構成するエレメントを選び、出現させる、インタラクションで作品をともに創りだすことができます。


「Wander through the Crystal Universe」遠近感も上下も、なにもかもわけがわからなくなります。

「Wander through the Crystal Universe」

「Wander through the Crystal Universe」

さらに暗い通路を迷いながら進むと、また冷たい水の通路に行きあたります。そのまま進んでいくと、今度は徐々に深さを増していき、ふくらはぎぐらいまで水がきたところまで来ると、目の前に色とりどりの鯉が泳ぐ、水で満たされた広い空間で出ます。水面に投影された鯉は足に当たると、パッと花びらへと変化し、水面に広がります。インタラクティブドローイングの「Infinity」です。

その光景はまさにモネの「睡蓮」のようです。床面に投影された映像が人の動きに合わせて変化するインタラクティブ・アートはチームラボに関わらず、よく見られる手法ですが、これを水面で行ってしまうという発想が度肝を抜きました。そして、楽しい、飽きない。いつまでも、この光の池の中にいたいような、そんな気持ちにさせられます。


「Infinity」なぜか女子はみなさんこうして足にプロジェクションを投影したがります。

「Infinity」

この作品を見つけられたらラッキーです。






後ろ髪を引かれる思いで最後の作品に向かいます。また暗い通路を進み辿り着いた空間が、プラネタリウムのようなドーム型の空間に花々が時々刻々と咲き乱れて消えていく作品「Floating in the Falling Universe of Flowers」です。この空間は、床面が鏡面となっており、咲いては枯れ、また咲き乱れる、花の宇宙に放り込まれたような、不思議な浮遊感覚にとらわれます。床に置かれたビーズソファで寝転ぶと、もう起き上がれません。花の宇宙に身を委ね、時の過ぎるのも忘れてしまいます。


「Floating in the Falling Universe of Flowers」
まさに花の宇宙です。

「Floating in the Falling Universe of Flowers」


書いていて思うのですが、実際の体験にはどんなに書いても追いつかない。来て、体験してもらわないと、この良さはわかりません。これまでチームラボの作品を数多く見ている方も、チームラボでしょ、と思ってはいけません。まさに僕がそうだったのですが、とにかく百聞は一見にしかず。

この夏、美術館でも企画展でも素晴らしい展示はいっぱいあって、ぜひそちらにも足を運んでいただきたいのですが、お子さん連れ、彼氏彼女との距離を縮めたい、という方はぜひ行ってみてください。ヒトナツの思い出になること、請け負います。ちょーオススメです。


【開催概要】
DMM.プラネッツ Art by teamLab

会期:2016年7月16日(土)〜8月31日(水)
会場:お台場・青海周辺エリア(「お台場みんなの夢大陸2016」会場内)
時間:10:00〜18:00(7月16日〜7月28日)
   10:00〜22:00(7月29日〜8月31日)
※開催時間は変更になる場合があります

料金:1DAYパスポート 一般2,000円/小中学生1,300円
   プライオリティチケット 一般1,500円/小中学生700円
   ※混雑を気にせず、優先的に入場できます。

お台場みんなの夢大陸オフィシャルサイト
http://www.odaiba.com


2015年12月16日

グーグルの記者懇親会終わって、ようやくWOW。まずは新作の映像作品を見ないと。
Posted by 千葉 英寿 on 2015年12月16日

2015年12月4日

東京コミコンの記者発表会にきています。この後、ウォズが登壇します。
Posted by 千葉 英寿 on 2015年12月3日

2015年11月27日

第19回文化庁メディア芸術祭の記者発表会に国立新美術館にきています。
Posted by 千葉 英寿 on 2015年11月26日

2015年11月16日

最近、この広告、地下鉄とかで見かけません? 今日はこの広告の「Audible」の記者発表会に行ってきました。Audibleってオーディオブックのフォーマットだとばかり思っていたのですが、オーディオブックのサービスとしてアマゾンが展開をはじめ...
Posted by 千葉 英寿 on 2015年11月16日

2015年2月4日

第18回文化庁メディア芸術祭に行ってきた![フォトレポ]

ひとまず写真のみ! 追って記事書きます(笑)

平成26年度[第18回]文化庁メディア芸術祭が国立新美術館において開幕しました。
メディア芸術祭はアート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門で世界71の国と地域から3,853の応募の中から選ばれた受賞作品と功労賞受賞者の功績などが紹介されます。


大賞受賞者と功労賞受賞者のみなさん

【アート部門】
※大賞該当作品なし

アート部門 優秀賞
「センシング・ストリームズ ー不可視、不可聴」
メディアインスタレーション
坂本龍一/真鍋大度[日本]
アート部門 優秀賞
「Nyloïd」
メディアパフォーマンス
Cod.Act(Michel DECOSTERD / Andre DECOSTERD)[スイス] 
アート部門 優秀賞
「これは映画ではないらしい」
メディアインスタレーション
五島 一浩[日本]
アート部門 新人賞
「Symbiotic Machine」
ハイブリットアート
Ivan HENRIQUES[ブラジル]
アート部門 審査委員会推薦作品
「I was looking for Park Hyatt Tokyo」
グラフィックアート
Jorgen AXELVALL[スウェーデン]

【エンターテインメント部門】

エンターテインメント部門 大賞
「Ingress」
ゲーム、アプリケーション
Google`s Niantic Labs(創業者:John HANKE)[米国]

エンターテインメント部門 優秀賞
「のらもじ発見プロジェクト」
ウェブ、オープンソースプロジェクト
下浜 臨太郎/西村 斉輝/若岡 伸也[日本]
エンターテインメント部門 優秀賞
「handiii」
ガジェット
近藤 玄大/山浦 博志/小西 哲哉[日本]
エンターテインメント部門 優秀賞
「handiii」ガジェット
近藤 玄大/山浦 博志/小西 哲哉[日本]







2015年2月3日

2020年、上野の夜が変わる!? 上野「文化の杜」新構想シンポジウム開催

1月31日に東京藝術大学で行われた『上野「文化の杜」新構想シンポジウム』に行ってきました。


この「文化の杜」新構想というのは、東京国立博物館、国立科学博物館、東京都美術館、上野恩賜動物公園、東京藝術大学、東京文化会館など、日本を代表する文化・学術関連の施設が集中する上野恩賜公園を中心としたエリアである上野地区を、国際文化都市、交流拠点として年間3000万人の来街者数を目指した「文化の杜」としてするべく検討が進められているものです。

本シンポジウムでは、2014年8月に公表された新構想中間報告に対して募集された意見結果の報告とともに、本構想の共同発起人である東京藝術大学の宮田亮平学長がモデレータを、文化庁の青柳正規長官がコメンテータを務め、照明デザイナーの石井幹子さん、東京都生活文化局長の小林清さん、NHK解説委員の中谷日出さん、東京藝術大学の日比野克彦教授、作家・谷根千工房の森まゆみさんら、5名のパネラーによる「新構想」のための提案を行うパネルディスカッションが行われました。


錚々たる面々のプレゼンテーションが行われたわけですが、往々にしてこうしたシンポジウムでは革新的なアイディアが披露されることはあまり期待できないもので、全体的にはわりと凡庸な提案で多少がっかりもしましたが、それでもいくつかはこれは!という提案もありました。

3000万の来街者を目標に、という中間報告に対して、「そんなに多くの人がきたら、上野の静かな環境が阻害される」といった声が一般の方からの意見書にありましたが、かねてからあの人っ子ひとりいない(ある意味、ホームレスと出歯亀しかいない)上野の夜を考えたら、昼間増やさずとも夜間にやってくる人がいれば、来街者も増やせて、街の表情も変わっていいだろうと思っていましたが、さすが照明デザイナー、石井幹子さんが夜間の活用を提案していました。小林氏は芸術祭を提案していました。

日比野克彦さんは東京都美術館と藝大がコラボして進めている「あいうえの」「トビらー」の現状の活動の紹介に終始しましたが、上野に必要なのはハードじゃなく、ソフトという面を考えれば、今後の展開が楽しみです。谷根千の森まゆみさんの歴史のある上野を重視したいという発言はとても重要だと思うし、単純に過去の遺物を再興しようということではなく、いまの時代に合った、新しい手法での表現で実現できるだろうと感じました。

そういったことから、アートディレクターでもある中谷日出さんの徹底して最先端の映像技術を駆使し、夜の上野を盛り上げる構想は、実現可能性も高く、他のパネラーのみなさんの提案を実現に導く、説得力のある提案ではないかと思いました。とりわけ、「BIG SCREEN PLAZA」と名付けられた噴水広場に8Kのスクリーンを設置し、日本文化を紹介する映像を上映する施設は、インパクトが大きく、映像なのでコンテンツの変更も容易なものです。また、その噴水を使った「Water Fountain Projection」はエンターテインメント性が高く、暗く寂しかった上野の森の夜を華やかに彩ってくれそうです。

BIG SCREEN PLAZA(提供:中谷日出氏)

Water Fountain Projection(提供:中谷日出氏)

中には、新たな建造物を建てよ、という声もあるようですが、こうした映像施設があれば、わざわざ上野の森を潰して、建物を建てる必要なんかありません。僕も個人的には上野の森に新たな建造物はいらないと思います。

それよりも映像で盛り上がる噴水広場の地下に、上野駅からそれぞれの施設にアクセスできる広場を作ってはどうでしょう? そうすれば、地上で映像を楽しむ人々はゆったり映像を楽しめるし、増える来街者対策になるだろうと思います。もちろん桜の季節にも少しでも余裕を持って桜を楽しめるのではないでしょうか? ぜひ、僕から提案したいのは、噴水をレアンドロ・エルリッヒさんに作りなおしてもらうのです。世界中で、ぜひ訪れてみたい噴水のひとつになると思うのですが。

2013年12月31日

2013年の展覧会。個人的なベスト10発表します!

特にお正月の用意もせずに、だらだらしてたら、今年ももうわずか。はっ、と気づいたら、今年のまとめってな〜んもしてない。せめて観てきた展覧会の総括ぐらい、と思ってのですが、総括なんて大それた事はできないので、自分の中で気に入った展覧会でも紹介しようかと。幸い「弐代目・青い日記帳」さんにお声がけいただき、ベスト3を出させてもらったので、そのネタをそのまま膨らましちゃいます(^^)

それにしても今年はチバ的には現代美術、メディアアートだけではなく、他の領域にますます進んで行った年でした。特に印象派と近代日本画。この辺りはずうっと避けてきたところだったのに、なぜかその魅力にいまさらながらに気づき、ちょっとハマりつつあります。

さて、ことしのチバが気に入った展覧会。もったいつけてもしかたないし、すでに「弐代目青い日記帳」で公開しているので、ベスト1から。

[1]八谷和彦 個展 OpenSky 3.0 欲しかった飛行機、作ってみた—
会場:3331 Arts Chiyoda 会期:2013年7月13日〜9月16日

メディアアーティストの八谷和彦さんが進めているプロジェクト「OpenSky」。プロジェクト始動以来、10年に渡って取材し続けていますが、2013年はOpenSkyにとっては節目の年だったのではないでしょうか? これまでゴム索発航からいよいよジェットエンジン搭載に移行、3331 Arts Chiyodaで開催された本展ではジェットエンジン搭載機が初公開されました。ジェットエンジンでの飛行に大きな期待を寄せつつ、記念すべき展覧会という事で1位にしました。




[2]カリフォルニア・デザイン 1930-1965 —モダン・リヴィングの起源—
会場:国立新美術館 会期:2013年3月20日〜6月3日

iPhoneに代表される新しい時代のプロダクトを生み出してきたカリフォルニア・デザイン。そのルーツを知る上で、これまでなかったテーマを持った画期的な展覧会でした。今年はスティーブ・ジョブズさんの映画が2本も公開されており、あわせて僕らの世代はアメリカ、とりわけカリフォルニアの文化に大きく影響と恩恵を受けてきたことを再確認できました。また、展覧会の構成、展示方法も斬新でした。




続く3位ですが決められず。同列3位という事で、ご勘弁ください。

[3]オバケとパンツとお星さま こどもが、こどもで、いられる場所
会場:東京現代美術館 会期:2013年6月29日〜9月8日

美術館の暗黙のルールである「走らない」、「さわらない」、「さわがない」から子どもたちを開放する事でアートに触れる機会を繰り出した意義ある展覧会だと思います。子ども向けの展覧会ではありましたが、各作品の遊び心はおとなも十分に楽しめる展覧会でした。僕はアートもエンターテインメントだと思っているので、こうした楽しめる展覧会はもっともっと企画してほしいものだと思います。




[3]特別展「京都」洛中洛外図と障壁画の美
会場:東京国立博物館 平成館 会期:2013年10月8日〜12月1日

もう説明不要だと思いますが、エントランスでの巨大スクリーンでの洛中洛外図、4K映像で体感する竜安寺石庭、そして再現された二条城二の丸御殿と最後まで飽きさせない構成のエンターテインメント感満載の展覧会でした。




以下、5位〜10位+番外です。
[5]LOVE 展:アートにみる愛のかたち シャガールから草間彌生、初音ミクまで
[6]ターナー展
[7]吉岡徳仁 クリスタライズ
[8]竹内栖鳳展ー近代日本画の巨人ー
[9]森村泰昌 レンブラントの部屋、再び
[10]横山大観展 良き師、良き友

[番外]東京国立博物館東洋館リニューアル開館




なんだ、日本画とか言ってた割には、竹内栖鳳も横山大観も下位じゃない。印象派なんかひとつも入ってないじゃん、と思われるかもしれませんが、なにしろいずれも僕自身、そんなにわかっているわけではありませんので、今後、勉強していけばもうちょっと自分でも納得いくようにできるのかな、と思っています。「ラファエロ展」や「ミュシャ展」もとってもいい展覧会でしたが、いま一歩で選外でした。番外ですが、トーハクの東洋館がリニューアルオープンして、もう一年になるとは。僕の上野通いも東洋館がきっかけだったかもしれません。

さあ、来年の目玉はまずは森美術館の「アンディ・ウォーホル展」からですね。来年もたくさんアートに触れていきますよ!

2013年12月24日

アウディR8を滝壺に? チームラボとアウディがアートでコラボ

表参道のAudi Forum Tokyoチームラボアウディによる展覧会『teamLab exhibit at Audi Forum Tokyo』を見てきました。展示のメインは、アウディのスポーツカー「Audi R8」を使ったプロジェクション・マッピングによるインスタレーション「The Waterfall on Audi R8」です。2階建てのショールームの階段の吹き抜けを活用した全長約16mの巨大な作品で、吹き抜けに設置した巨大なスクリーンと、その前にR8を配置し、ちょうど滝が岩に見立てたR8に落ちてくるように見えるというものです。

The Waterfall on Audi R8
階段から見下ろすと、より迫力があります

見上げるプロジェクションマッピングがいくらでもありますが、
見下ろせるのは珍しいかも

コンピュータ上にAudi R8を3Dで立体的に再現し、それを岩に見立て、そこに大量の水が流れ落ちてくる滝を、水の流れを水の粒子の連続体として物理計算し、その粒子の動きによって滝を描くというシミレーションをプロジェクション・マッピングとして、実際のスクリーンとR8に投影しています。映像の解像度はハイビジョンの7倍となる7K。これを二階に設置した13台のプロジェクターから投影しています。階段の吹き抜けに設置された事で、階段の途中や二階から見下ろしたりでき、さながら現実の滝見にきているようです。

チームラボによる滝の作品と言えば、2013年7月に大阪で開催された「堂島リバービエンナーレ2013」での「憑依する滝/Universe of Water Particles」が記憶に新しいのですが、本作はその技術的背景を用い、スケールアップしたものと言えそう。






二階には、伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」に着想を得たインタラクティブな作品「世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う」が8Kのプロジェクターに投影されていました。また、滝に打たれる自分を撮影して、ソーシャルメディアに投稿できる「teamLabCamera」も出展。こちらは東京では初お目見えとなりました。

『teamLab exhibit at Audi Forum Tokyo』は2014年1月5日まで開催されていますが、年末年始の12月29日〜1月2日は閉館していますのでご注意を。


「世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う」

『teamLab exhibit at Audi Forum Tokyo』
会期:2013年12月19日(木)〜2014年1月5日(日)
   ※12月29日〜1月2日は年末の為閉館(3日より再開)
開館時間:10:00〜19:00
会場:Audi Forum Tokyo(東京都渋谷区神宮前6-12-18)
入場無料



2013年12月11日

美術館体験を大きく変える? クリーブランド美術館の試み

巨大な美術館に行くと、膨大な量の作品群に圧倒され、なにがなんだかわからないけど、とにかくスゴかったという感想しか生まれず、折角の知的体験の場に足を運びながら、棒のようになった足を引きずって帰路についている自分に気づく、なんてことありませんか? 自分が知らなかった新しい世界の窓となりえる美術館や博物館の本来の魅力に気づかずに帰ってしまうような事があったら、こんな勿体ない事はないと思います。


そんな美術館体験を大きく変える試みがアメリカ合衆国オハイオ州にあるクリーブランド美術館ではじまっているようです。


クリーブランド美術館は1913年に開館(公式には1916年)した100年の歴史を持つ美術館で、収蔵点数は70,000点、展示室数は70を超える、全米屈指の規模と質を誇る美術館です。とりわけ日本美術コレクションは古代から江戸、近代にまでおよび、ボストン美術館やメトロポリタン美術館といった著名な日本美術コレクションに匹敵する名コレクションです。同館では2006年に大規模なリノベーションを行い、続いて2008年より増築を行っており、2013年1月にインタラクティブ機能を備えた「ギャラリーワン」がオープンしました。







このギャラリーワンではデジタル・インタラクティブを活用したさまざまなデバイスが来館者の新しい美術館体験をサポートしています。展示室に設置されたイーゼルを模した大型ディスプレイはユニークです。収蔵されている彫刻などの立体作品の形にあわせ、来館者が同じポーズを取る事ができ、その写真をソーシャルメディアにリンクさせる事もできるようです。

圧巻は12メートルもある「コレクション・ウォール」です。巨大なマルチタッチスクリーンに常設コレクションから3,500点以上の作品画像がタイル状に表示され、そこにタッチすると直感的に作品が検索できます。来館者は数多くの作品の中から気になった作品を選んで、自分だけのアートツアーを作ることができます。さらに持参したiPadや美術館で貸し出しているiPadをウォールにドッキングさせる事で、選択した作品やアートツアーのデータを持ち運ぶ事ができます。これに同館が独自に開発したiPadアプリケーション「ARTLENS」を使う事で、来館者は館内の常設コレクションの実物がどこにあるかわかったり、作品にiPadをかざしてAR機能により作品データを作品とともに閲覧できます。

2010年に行われた第13回文化庁メディア芸術祭でコンセプトを提案させていただき、実際に会期中に運用されたiPhoneアプリケーション「JMAF navi」(現在は削除)は、会場内での来館者の位置にあわせてその場にある作品を紹介するというものでしたが、最終的にはまさにこういう事がやりたかったのでした。


iPadアプリケーション「ARTLENS」


インタラクティブ技術による新しい美術館体験はどんなアートとの新しい出会いをもたらすのでしょうか? ぜひ一度、クリーブランド美術館に行って体験してみたいものです。ところで、オハイオに行く前に、前述したクリーブランド美術館の日本美術の名コレクションが日本でも楽しめる展覧会がやってきます。


来春、2014年1月15日(水)より東京国立博物館(東京・上野)において開催される『クリーブランド美術館展─名画でたどる日本の美』です。クリーブランド美術館では、ギャラリーワンに続き、2013年6月に新たに日本ギャラリーをオープンしています。本展はこれを記念して開催されるもので、同館のコレクションより、平安から明治にいたる選りすぐりの日本絵画約40点に、西洋絵画などの優品を加えた総数約50点を紹介します。

本展は日本美術独特の4つのテーマで構成されており、第一章「神・仏・人」は仏画や肖像画などの人体表現、第二章「花鳥風月」は咲き誇る花々や鳥たちをあらわした花鳥画、第三章「山水」は名所や胸中の理想の風景を描いた山水画、そして第四章「物語世界」は日本の絵画が「人」と「自然」をどのように表現してきたかをたどります。


『雷神図屏風』「伊年」印 江戸時代・17世紀 クリーブランド美術館蔵
Photography © The Cleveland Museum of Art
Andrew R. and Martha Holden Jennings Fund 2004.86

『龍虎図屛風』雪村周継筆 室町時代・16世紀 クリーブランド美術館蔵
Photography © The Cleveland Museum of Art
Purchase from the J. H. Wade Fund 1959.136.1-2

『蔦の細道図屛風』深江蘆舟筆 江戸時代・18世紀 クリーブランド美術館蔵
Photography © The Cleveland Museum of Art
John L. Severance Fund 1954.12

日本にクリーブランド美術館から日本美術コレクションがやってくるのにあわせ、クリーブランド美術館では2014年2月16日〜5月11日に東京国立博物館所蔵の日本美術の名品による特別展「伝統の再生-日本近代美術」が開催されるそうです。


クリーブランド美術館展ー名画でたどる日本の美

会期:2014年1月15日(水)〜 2月23日(日)
開館時間:午前9時30分〜午後5時 ※入館は閉館の30分前まで
会場:東京国立博物館
休館日:月曜日
主催:東京国立博物館、クリーブランド美術館、
NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
協賛:日本写真印刷
協力:全日本空輸

「クリーブランド美術館展」観覧料
一般:1,000円、大学生:800円、高校生:600円
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)